海外旅行に行くときは、海外旅行保険に加入する人が多いと思います。
2年4ヶ月の旅をした私たちの経験から基づいて言うと、旅行をするとき、特に世界一周や長期旅行に出るときは絶対に保険に入っていたほうがいいと思います。
海外旅行の保険は、金子秀人損害生命保険事務所、AIU保険会社、ジェイアイ傷害火災保険などが有名なところですが、私たちはクレジットカード付帯の海外旅行保険を利用しました。
これについては以前、クレジットカード付帯の海外旅行保険について、詳しく知るという記事でまとめたので、今回は旅行での保険の利用のしかたについて説明したいと思います。
クレジットカード付帯保険で旅をしたいけれど、実際に利用するとき何をどうすればいいのかがよくわからない、という方がいると思いますので(わたしもそうだった)参考になればと思います。
私たちの旅の保険
保険会社が提供する保険プランに加入すると、長期旅行で夫婦旅の私たちは軽く数十万はかかってしまいます。
なので、私たちはクレジットカード付帯の海外旅行保険を利用することに決めました。
クレジットカード付帯保険は、複数のカードの補償額が合算できるので、よく検討すれば保険会社が提供する保険プランと同等の補償が受けられます。
海外旅行保険のために1人5枚のクレジットカードを持って行きましたが、かかった金額は2人で年間1500円です。(初年度無料などの特典があるため、2年目はもう少しかかりました。)
2年4ヶ月の間に、保険金請求を2人で6回(病院4回、携行品損害2回)しましたが、何の問題もなく利用できました。
クレジットカード付帯保険の使い方
保険の適用のしかた
クレジットカードには、自動付帯と利用付帯の2種類があります。
自動付帯は、クレジットカードの利用がなくても、日本出国時点で保険適用がスタートします。
利用付帯は、クレジットカードの利用があってから、保険適用がスタートします。
利用付帯は、その期間の定め方が2種類あります。
があります。
※公共交通機関は飛行機、バス、電車、タクシーなど。
自動付帯の保険の適用のしかた
自動付帯は、前述のとおり日本出国時点で自動的に保険が適用されているので、保険適用のために何かをする必要はありません。
利用付帯の保険の適用のしかた
① 日本出国前のカード利用で適用されるカード
日本出国前に、日本でその旅行のための公共交通機関の支払いにカードを利用したら、日本出国時点で保険適用がスタートするので、一番簡単なのは出国の飛行機チケットをそのカードで購入してしまうことです。
その他には、空港までの長距離バスの料金をカードで決済するなどの方法があります。
② 日本出国後のカード利用でも適用されるカード
日本出国前または後に、国内または海外の公共交通機関の支払いにカードを利用したら、その時点から保険適用がスタートするので、海外にいる間に保険を適用させたい場合は、飛行機移動の際のチケットをカードで購入してしまうのが一番簡単だと思います。
私たちは飛行機にはあまり乗らないので、海外の交通機関をクレジット払いというのは毎回少し苦労しましたが、探せば方法があります。
実際に使用した場面は、
- タイのチェンマイでグリーンバスをネットでクレジット払い
- インドの電車をネットでクレジット払い
- ヨーロッパでフリックスバスをネットでクレジット払い
- 航空券をネットでクレジット払い
などです。
JCBカードの場合、VISAやMasterに比べて使えるところが少ないのが難点です。
Paypal決済ができる場合はPaypal経由でJCBカードでの支払いも可能です。
実際に病院に行くときの流れ
保険の適用ができたところで、ここからが本題です。
海外で「具合が悪いので病院に行きたい」となったときに、どのようにすればよいか。
私たちが実際に利用したときの一例なので、これが絶対というわけではありません。
こんなんでも利用できましたよ、という内容です。
1.まず電話する
本来はカード会社ではなく保険会社に電話をするのですが、わからなければカード会社に電話をして、カード付帯保険を使って病院に行きたい旨を伝え、保険会社の電話番号を教えてもらえばいいです。
カードの裏に書いてある電話番号は、カード紛失の際の緊急番号ですが、急ぎの場合はまずここに掛けてしまってもいいかもしれません。
各カード会社のホームページに、海外から掛けられる緊急電話番号が載っているので、出発前にリストアップしておくとスムーズだと思います。
※ IP電話を利用している人は注意!
私たちはスマートークというアプリでIP電話を利用しているのですが、海外からIP電話でも掛けられる電話番号がどこにも載っていないので苦労しました。
海外でIP電話をご利用予定の方は、出国前に各保険会社に電話をして、海外からIP電話でも掛けられる電話番号を聞いてリストアップしておくことをおすすめします。
2.内容を伝える
保険会社に繋がったら、「今海外にいて、具合が悪いので病院に行きたい」と伝えます。
電話代かかる場合は、折り返しの電話をお願いするといいと思います。
ここからは基本的に電話先の指示に従えばいいだけですが、聞かれる内容は、
- 利用カード名
- カード番号(家族カードの場合、本カードの番号を伝えた方がスムーズ)
- 日本出発日
- 帰国予定日
- カード使用について(いつ、何に、いくらくらい支払ったか)
- 症状について(いつから、どのような症状)
- 今いる国、地域(病院を利用する国、地域)
- 折り返しの電話番号
などです。
その後一旦電話を切って、保険会社側が提携している病院が近くにあるかを調べてから折り返しの電話をくれます。
提携の病院があれば、その病院名と住所を教えてもらえるので、その病院に向かいます。
その際、キャッシュレスで診察を受けられるかを確認しておきましょう。
提携の病院がないようであれば、特に病院の指定はないので、近くの病院を調べてもらうか宿の人に聞くかして病院に行きます。
この場合は現金建て替えだと思います。
ちなみに病院に行くまでの交通費も請求できます。
レシートをもらえない国でも、どこからどこに乗って、いくらかかったかをメモしておきましょう。
3.病院に行く
病院に行ってからは、受付をして診察、処方という流れです。
タイのバンコクで、保険会社と提携している病院(Bangkok Hospital)を利用したときは、日本人専用受付カウンターでパスポートを提示し、受付用紙にクレジットカード番号や日本での連絡先、具体的な症状などを書きました。
名前が呼ばれ、日本語が話せる先生に診てもらい、薬の説明の紙も日本語、支払いはキャッシュレスと至れり尽くせりでした。
インドのアーグラで、保険会社と提携していない病院(シャンティーマンガリーホスピタル)を利用したときは、パスポート提示なし、てきとうな紙に名前、年齢、日本の住所を記入しただけで診察してもらえました。
英語でのやり取りと、現金建て替えということ以外、特に不便はありませんでした。
領収書をもらえない場合がありますが、頼んできちんと書いてもらいましょう。
病院に行ったあと、保険会社に費用などを報告する必要は特にありませんでした。
なにか不備があれば電話を掛け直してくれます。
4.書類発送
保険会社が日本に書類を送ってくれていると思いますので、日本に帰ったら書類の記入と発送をします。
私たちは、病院に行ったあとすぐに帰国する予定はなかったので、書類の発送が遅くなってもいいか確認したところ、その保険会社は3年間は大丈夫とのことでした。(電話をした日からなのか、病院に行った日からなのかは未確認)
日本に帰る予定がなくても請求できる方法はあると思うので、何年も日本に帰る予定がない人は保険会社に相談してみてください。
申請に必要な書類については、各保険会社によって異なりますので、次の項目で説明します。
必要書類について
1.損保ジャパン日本興亜(傷害・疾病治療費)
タイで南京虫に刺されたのと腹痛で病院に行きました。
損保ジャパン日本興亜に書類を提出し、メールor電話確認後、1週間後には保険金が指定口座に振り込まれました。
必要書類
- 保険金請求書
- 交通費申告書
- 交通費領収書。ない場合は理由を明記。
- 日本出国時と帰国時の航空券の半券かeチケットコピー
- 利用付帯の場合、クレジットカードを使って公共交通機関を支払ったときの控え
- 病院でもらった領収書
2.三井住友海上(携行品損害)
ラオスでカメラを壊しました。
損保ジャパン日本興亜に書類を提出し、メールor電話確認後、1週間後には保険金が指定口座に振り込まれました。
※免責として3000円かかります。
必要書類
- 保険金請求書
- 日本出国時と帰国時の航空券の半券かeチケットコピー
- 利用付帯の場合、クレジットカードを使って公共交通機関を支払ったときの控え
- 損害品の写真
- 修理等見積書(修理会社が見積書発行不可でしたが、修理費用が記載されている問い合わせメールのコピーでOKだった)
- 損害品購入時の領収書
3.損保ジャパン日本興亜(携行品損害)
インドでパソコンを自分で落としてしまいました。
損保ジャパン日本興亜に書類を提出し、無事保険金が振り込まれました。
※免責として3000円かかります。
必要書類
- 保険金請求書(事故日、事故状況を説明、捺印またはサイン)
- パスポートコピー(顔写真と日本出国帰国印ページ)、もしくは航空券半券、eチケットコピー
- 損害品の修理見積書原本/修理領収書原本/修理不可能証明書原本
- 損害品の写真
- 損害品購入時の領収書、または保証書、取り扱い説明書等の原本
- 利用付帯の場合、海外の公共交通機関をクレジットカードで支払ったことがわかる利用明細書
領収書の例
インドの病院では領収書をもらえませんでしたが、手書きでもいいからと頼むと書いてくれました。
こんなので大丈夫かなと思いながらも保険会社に提出しましたが、大丈夫でした。
起きたトラブル
三井住友海上に電話をし、ポルトガルでキャッシュレスで診察してもらえる病院に行きました。
2日に分けて病院に通う必要があり、1回目はキャッシュレスで診察してもらえたのに、2回目は現金支払いを求められました。
保険会社に電話をし、病院内部での伝達がうまく行っていなかったのが原因だということがわかり、無事キャッシュレスで診察を終えることができました。
ただ、こちら側の過失でない場合でも、電話代の請求はできないとのことでした。
アドバイス
病院に行くときは、可能であれば発展している大都市に移動してからの方がいいと思います。
保険会社と提携している病院がある可能性が高いからです。
提携の病院であれば、日本語可能だったり、キャッシュレスで診療を受けられたりするところもあって、かなり楽です。
さいごに
保険会社によって流れや必要書類は異なりますが、流れは大体こんな感じです。
思っていたより簡単ですよね?
一番苦労するのは、電話をかける時のWi-Fi環境だったりします。
途中で途切れたり、電話が取れなかったり……。
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