ウクライナの料理と聞いて、頭に思い浮かぶものはなんでしょう?
ほとんどの人は、なにも浮かばないと思います。
でも、きっと知っています。
ボルシチです。
ボルシチはロシアの料理だとよく言われますが、実はウクライナ発祥なんです。
ロシアとウクライナは同じ文化圏で、ロシアでもボルシチは家庭的な料理のため、ロシア料理だと言われるのだと思います。
今回は、そんなウクライナの郷土料理ボルシチを、ウクライナで調理したときのことをシェアします。
ボルシチとは
ビーツを主材料とした赤い色のスープで、肉や野菜を炒めてから煮込んで作ります。
具は地域や家庭によって違い、タマネギ、キャベツ、ジャガイモ、ニンジン、牛、豚、鶏、ハムなど、特に決まりはないようです。
どの地域や家庭でも共通して必ず使われるのは「ビーツ」と「スメタナ」(サワークリーム)だと言われますが、ウクライナ北東のポルタヴァという場所で友達のお母さんが作ってくれたボルシチには、スメタナは使われていなかったので、本当に家庭それぞれのようですね。
そのときの具はビーツと豆ときのこだけで、肉などは入っていないシンプルで美味しいボルシチでした。
▼ポルタヴァのシンプルなボルシチ
▼スメタナ(サワークリーム)を乗せると、クリーミーさと酸味が加わる。
ビーツとは
ビーツは別名がたくさんあり、「火焔菜(カエンサイ)」、「テーブルビート」、「レッドビート」、「ガーデンビート」、「ビートルート」と呼ばれます。
単に「ビート」と言われることもあるようです。
ちなみに、てんさい糖の原料である甜菜(テンサイ/サトウダイコン/シュガービート)と仲間で、カブや大根の仲間のように見えますが、ほうれん草の仲間なんだそうです。
ビーツを日本で買おうすると、缶詰コーナーか百貨店の野菜コーナーでしか見ることはないですが、ウクライナでは生ビーツが安く手に入ります。
ただでさえ物価がものすごく安いのに、ビーツはその中でも安い野菜です。
「食べる輸血」と呼ばれるくらい栄養価の高い食べ物なので、ウクライナに行ったらここぞとばかりにビーツ料理をたくさん食べてください。
食べ過ぎると排泄物が赤くなっておもしろいですよ。笑
調理法ですが、ビーツは生で食べると土くさいので、皮のまま茹でてから使うことが多いです。
火を入れると、とっても甘くなるんです。
ビーツ料理
▼乳製品と混ざるとこんなに可愛い色に。なんとこれ、中に小魚のオイル漬けが入っていました。
▼ビーツとじゃがいもと豆のサラダ。さっぱり甘い。
▼茹でたビーツを擦って、マヨネーズやにんにくと混ぜ合わせたもの。
▼ビーツリゾットは簡単でおいしいのでおすすめ。
ビーツって何? | 熊本のおいしい野菜を使った加工品の通販|あさぎり農園
ボルシチを作ってみた
スーパーでビーツを買って、ボルシチを作ってみました。
作り方はとっても簡単で、ウクライナで人気のレストラン「プザタ・ハタ」よりも、美味しくできました。
余計なものを入れないので、化学調味料の旨味や甘みではなく、ビーツ本来のおいしさを感じました。
材料
上述のとおり、ビーツ以外の具はなんでもいいと思います。
なので、今回は私たちが作ったときのレシピを簡単に紹介します。
・ビーツ
・牛肉
・にんにく
・にんじん
・きゃべつ
・トマト
・塩こしょう
・スメタナ
作り方
1.牛肉を茹で、アクを取り除いたら、4の工程が終わるまで弱火で煮込む。
2.にんにくはみじん切り、その他の野菜は適当に食べやすい大きさに切る。
3.油をひき、にんにくを炒めたら、トマト以外の野菜を炒めていく。
4.野菜に火が通ってきたら、トマトと1.の牛肉とスープを入れ、野菜が柔らかくなるまで煮込む。
5.塩こしょうで味を整え、スメタナを乗せて完成。
ポルタヴァの友人に見せたら、具が多すぎると言われました。笑
参考ボルシチのレシピ|キユーピー3分クッキングさいごに
ビーツは、おいしくて色がきれいで健康にいい野菜なのに、日本ではなかなか食べられないので、ぜひビーツが安く買える国に行ったらボルシチやビーツ料理を作ってみてください。
とっても簡単に、とっても美味しく作ることができます。
Comments