ヨーロッパには、中世の町並みを残す、雰囲気の良い都市がたくさんあります。
そして、ヨーロッパは物価が高いと思われがちですが、中には東南アジア諸国と変わらないような物価の国もあります。
今回はバックパッカーにおすすめの、低予算でも楽しめて、ヨーロッパらしい美しい街並みの都市を紹介します。
合わせて、ホステル・ゲストハウスなどの安宿の一泊あたりの最安料金(時期によって変わるので、あくまでも目安ですが)も掲載するので、是非ヨーロッパ旅行の行き先選びの参考にして下さい。
ヨーロッパは基本的に外食は安くありませんが、キッチン付きの宿が多く、スーパーでの野菜や肉の値段は日本(東京)よりもかなり安いです。
1.トビリシ(ジョージア)
トビリシ(ティビリシ)は、黒海とカスピ海に挟まれた、コーカサス地方に位置するジョージアという国の首都です。
ジョージアは、以前はグルジアと呼ばれていた旧ソ連の構成体の一つです。
活気があり、便利なメトロも整備されていて、物価も安く、過ごしやすい街です。
物価は全体的にタイと同じくらいですが、パンやビールはとても安いです。
2.ブダペスト(ハンガリー)
ハンガリーの首都であるブダペストは、「ドナウの真珠」・「東欧のパリ」などと言われる、ヨーロッパの美しい都市の代表格です。
ドナウ川を挟んだ西岸のブダ、東岸のペストというふたつの街からなる、東欧最大の都市として、商業・経済・文化の中心になっています。
両岸を結ぶ「くさり橋」をはじめとした建築物や、美術館・博物館、市内にいくつもある温泉施設など、見どころも豊富で人気の観光地です。
物価はドイツやフランスに比べると安いのですが、今回紹介する都市の中では高い方です。
特に、博物館や温泉の入場料は年々値上がりしています。
3.イスタンブール(トルコ)
イスタンブールは、ヨーロッパとアジアを結ぶ、トルコ最大の都市です。
古くから東西貿易の要所として栄え、東ローマ帝国・オスマン朝トルコの首都として使われました。
アジアとヨーロッパの雰囲気が混ざりあった独特の雰囲気と活気のある街です。
トプカプ宮殿やアヤソフィアなど、観光関連はあまり安くはありませんが、宿は比較的安いです。
お金をかけて観光をしなくても、街を歩いてシミット(トルコのごまパン)を食べたり、カフェでチャイを飲むだけで、十分トルコの雰囲気に触れることができます。
また、ビールも簡単に手に入りますが、トルコはイスラム教の国なのであまり安くはないです。
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4.コトル(モンテネグロ)
コトルは、複雑に入り組んだコトル湾と山に囲まれた、モンテネグロの小さな街です。
かつて栄華を誇ったベネチア共和国の富によって築かれた趣のある旧市街は、中世の面影を今に残しています。
コトルの旧市街の背後にそびえる山に登れば、近隣で有名なクロアチアのドブロブニクにも劣らない景色を眺めることができます。
また、「猫の街」としても知られ、街なかにはたくさんの猫が住んでいます。
旧市街は観光地なので、レストランはすこし高めの値段設定になっています。
5.オフリド(マケドニア)
オフリドは、マケドニアとアルバニアの国境にまたがるオフリド湖のほとりにある街です。
中世以来、マケドニア正教会の中心地であり、旧市街にはいくつもの歴史ある教会が点在しています。
丘の上に立つサミュエル要塞に登ると、見晴らしが良く、オフリド湖と旧市街の素晴らしい景色を眺めることができます。
安宿やスーパーは安いので、のんびり滞在するのにも適しています。
6.クラクフ(ポーランド)
クラクフはポーランド南部の都市です。
城壁に囲まれた旧市街は、まさしく中世ヨーロッパの街並み。
旧市街は「クラクフ歴史地区」として世界遺産にも登録されています。
物価は比較的安く、安いバーでは4ズロチ(約120円)で生ビールを飲むことができ、ポーランドのB級グルメであるザピエカンカ(ピザトースト)は4.5ズロチ~程度です。
スーパーでは、パンや野菜・肉・ビールなどを安く買うことができます。
ただし、レストランやカフェは安くはありません。
7.オデッサ(ウクライナ)
ウクライナにある、黒海沿岸の港町オデッサ。
ウクライナの人は皆「オデッサは素晴らしい」と口を揃えて言います。
街はそれほど広くはありませんが、メイン通りであるデリバスィフスカ通りは地元民と観光客でいつも賑わっています。
ビーチもあるので、夏は海に入ることもできます。
ウクライナは非常に物価が安く、ビールの値段は10フリヴニャ(約40円)、野菜も肉も驚くほど安いです。
また、オペラ・バレエは最安20フリヴニャ(約80円)程度で鑑賞することができます。
すべてが安いので、長期滞在にぴったりです。
8.リヴィウ(ウクライナ)
リヴィウはウクライナの西の端、ポーランド近くにある都市です。
旧市街にはトラムが走り、路上パフォーマーが音楽を奏で、明るく暖かい雰囲気に包まれています。
また、手頃な値段のカフェが多く、街歩きとカフェ巡りが楽しめる場所でもあります。
最近では、近郊にある「愛のトンネル」の拠点として訪れる観光客も増えています。
9.プラハ(チェコ)
チェコの首都であるプラハは、ロマネスク・ゴシック・バロックなど、様々な時代の建築物で溢れ、「ザ・ヨーロッパ」の街並みが楽しめる都市です。
入り組んだ旧市街や、雄大なヴルタヴァ川に架かるカレル橋、プラハ城など見どころもたくさんあります。
チェコは、何と言ってもやはりビールがおいしいです。
スーパーでは様々な種類が売っていて、値段も最安6コルナ(約30円)程度です。
また、宿も比較的安く、ゆっくりと滞在して楽しむことができます。
10.チェスキー・クルムロフ(チェコ)
プラハから南に約200km、チェコ南部の南ボヘミア州にある小さな街です。
「世界で最も美しい街」とも呼ばれるチェスキー・クルムロフは、「チェスキー・クルムロフ歴史地区」として世界遺産に登録されています。
最大の見どころであるチェスキー・クルムロフ城は、ゴシック、バロック、ロココなどいくつもの時代の建築様式によって増改築が繰り返された個性的な城です。
とても小さな街ですが、世界中から観光客が訪れるのでゲストハウスやホステルもあります。
11.ウィーン(オーストリア)
ウィーンは、ヨーロッパの中央に位置する国・オーストリアの首都です。
ヨーロッパには様々な「○○の都」がありますが、ウィーンは「音楽の都」と呼ばれています。
かつて、モーツァルトなど名だたる音楽家がウィーンで活躍していたためです。
また、ウィーンはヨーロッパの歴史において非常に大きな役割を担っていたハプスブルク家の帝都であり、政治・商業・文化の中心地として発展を遂げてきました。
王宮・宮殿、博物館・美術館など、権力を象徴するような場所が多くあることからも、中世以来のウィーンの繁栄ぶりが伺えます。
12.ザルツブルグ(オーストリア)
ザルツブルグはオーストリア中部の中心都市です。
旧市街は「ザルツブルク市街の歴史地区」として世界遺産に登録されていて、ウィーンほどの華やかさはありませんが、歴史のある街並みが広がっています。
また、モーツァルト生誕の地としても有名で、たくさんの観光客が訪れています。
13.リスボン(ポルトガル)
ヨーロッパ最西の国・ポルトガルの首都であるリスボンは、7つの丘を持つ都市と呼ばれ、起伏の激しい坂道と穏やかに流れるテージョ川が印象的な、美しい都市です。
首都にしてはそこまで規模が大きくなく、発見のモニュメントなどがあるベレン地区以外は徒歩で回ることができます。
ポルトガルは西ヨーロッパの中では物価が安く、スーパーではワイン1本(750ml)1.2€~、豚肉1kg2.5€~、じゃがいもや玉ねぎ、人参はバラ売りでも1kg1€以下で買うことができます。
また、リスボンはナタ(エッグタルト)が有名で、街なかに多くある専門店やカフェでは、ビカ(エスプレッソ)と合わせて1.6ユーロ程度~で楽しめます。
14.ポルト(ポルトガル)
リスボンに次ぐ、ポルトガル第2の都市・ポルト。
川・坂道とリスボンと似た要素を持つポルトですが、リスボンよりもコンパクトな街です。
対岸のビラノバ・デ・ガイアにはポートワインのワイナリーが多くあり、見学や試飲をすることもできます。
日本では高級なポートワインも、ポルトでは1本最安6€程度で売っています。
15.グラナダ(スペイン)
グラナダは、スペイン南部にある、イスラム時代の面影を強く残す街です。
1238年に成立したグラナダ王国(イスラム王朝であるナスル朝)の都として繁栄しました。
キリスト教勢力によって1492年に陥落しますが、このナスル朝時代に大きく拡張されたアルハンブラ宮殿は、グラナダの象徴となっています。
さいごに
ヨーロッパの安宿はキッチン付きで自炊環境が整っているところが多く、外食を減らすだけでかなり節約することができます。
ヨーロッパは物価が高いからと諦めず、ゆっくり街歩きを楽しんでください!
宿の予約は、ヨーロッパではBooking.comかHostelworldがおすすめです。
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