【2017 新疆ウイグル自治区④ カシュガル】ラグマンと混沌

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シュンです。
次はコスタリカに行くことが決まりました。

世界旅行記、2017年6月の中国編です。
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ラグマン、ウイグル、中国

2017/6/3 中国 新疆ウイグル自治区 カシュガル

朝食、パンを食べながらコーヒーを作っていると、ミシャも欲しいと言うので分けてあげる。

日本のパスポートを見せてくれよ、と言うので見せると「パスポートの写真のほうが良いな」と言われた。
「Now you have a problem」
知ってるよ、インドのアグラで体調崩してパキスタンでも復活できずに痩せこけてここに来たんだよ。

【2017 パキスタン⑤ ギルギット】シュンの病状記録
ギルギットに来た次の日から体調を崩したシュンの、4日間の病状記録。

昼頃、外に出て散歩をする。

▼街なかで売っている羊肉入りパン。肉の味が濃くておいしい

▼せいろを作っている職人

スーパーに行こうと思って、ショッピングモールに来た。
ここで麺料理を一つ注文した。
「本地特色」と書いてあったので、一応この辺りの料理なのかな?

酸甜と酸辣が選べて酸甜にしたけど、それでも辛かった。「甜」て甘いって意味じゃないの?
きゅうりとナッツがトッピングされていて、量も多くてけっこうおいしい。

スーパーではヨーグルトやビールをまとめ買い。
やっぱり超市(スーパーマーケット)はおもしろい。そして中国のビールとヨーグルトは安くておいしい。

その後もいくつかのショッピングモールの超市や美食街(フードコート)をまわって、帰りに宿の近くで気になっていた地元食堂に行った。

ここで何気なく注文した韮菜鶏蛋拉麺が、具がたっぷり入っていてかなりうまかった。
これはラグマンの一種なのかも。

ラグマンというのは中央アジア(西トルキスタン)や中国の新疆ウイグル自治区(東トルキスタン)などで食べられているウイグル族の麺料理で、拉麺(ラーメン)の元になったとも言われている。

この韮菜鶏蛋拉麺は、手延べの小麦麺に野菜と卵の炒めものが乗っていて、トマトベースのスープがかかっていた。
麺もコシがあって、つるつるとしていておいしい。

ウイグル自治区ではラグマンと拉麺の区別はほとんど無いようなものなのかもしれない。
これで10元(約150円)。

一度宿に戻り、ビールを飲んで21時(新疆時間19時)頃、夜市に繰り出した。

新疆ウイグル自治区では、新疆時間は非公式で、公式には北京時間が使われている。
ウイグル人が多い地域では新疆時間が使われていて、漢族(中国人)が多い地域では北京時間が使われているらしい。
鉄道や飛行機など公共交通機関は北京時間で運行している。

今日一日街をサーっと歩いてみて、カシュガルはかなり大きな都市で人も多く、旧市街も新市街もきれいに整備されていると思った。

店の看板やメニューはウイグル文字と漢字で書いてあり、そのおかげか少し中国を感じるけれど、人々は中国とは全然違う。

こういう違和感が独特の雰囲気を作り上げているのだろう。
漢族(中国人)の文化とウイグル族(テュルク系)の文化が混ざり合うのがこの東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)という地域だ。

文化としては興味深い地域でも、実態は中国による侵略とも言える。

国家という枠組みで見ればここは「中国」の一部だけれど、実際ここは中国じゃない。
どちらかと言えば、西側に隣接している西トルキスタン(現在の中央アジア諸国。旧ソ連のアジア部分)との結び付きが強い。

ウイグル族は過去に何度も独立運動を行っているがいずれも失敗に終わり、中国当局による弾圧と侵略(漢族の移住政策による人口侵略など)は強まる一方だ。

東トルキスタンはモンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタン、インドの8か国と国境を接していて、中国政府の掲げる「一帯一路」構想にとって非常に重要な地域だ。
それに加えて、このあたりには石油や金、ウラン、石炭など豊富な地下資源が眠っているとも言われている。

ウイグル人は独立して自分たちの国を作りたいが、中国政府はウイグル自治区を手放す気は全くない。

インターネット検閲や、監視カメラや生体認証による個人情報の徹底管理など、中国政府は年々弾圧を強くしている。
タシュクルガンでもカシュガルでも、街の食堂の壁には習近平の写真や「感謝中国共産党!」と書かれたポスターが不自然に掲げられている。

店内には木製バットが置いてある。これも多くの店で見た光景。

カシュガルを歩いていると、嫌でもそんなことばかりに考えが向いてしまう。
警察が多すぎる。荷物チェックが多すぎる。

夜市にも、当然のごとく荷物チェックと金属探知ゲートがあった。

屋台は大きさや形が統一されている。

一通り見てまわって、適当に食べ歩いて宿に戻った。

▼茹で餃子

▼魚のフライ

混沌とカシュガルのバザール(土曜市)

2017/6/4 中国新疆ウイグル自治区 カシュガル

今日は旧市街の散策に行く。

夜市の会場は、昼はほとんど何もやっていなかった。

歩いていて見つけた食堂で、ここ数日気になっていた「餛飩(混沌)」というメニューを頼んでみた。

「混沌」という料理名を見た日から、これはどんな料理なんだろう、ドロッドロのスープかな、とか話していたけれど、ただのワンタンスープだった。

調べてみると、餛飩とはワンタンのことだった。
その昔饂飩(こんとん/フントゥン)が日本に伝わり、饂飩(うどん)の語源にもなったようだ。

全く知らなかった。

ワンタンと言えば中国では「雲呑」だと思っていたけれど、けっこう広範囲で「混沌」と呼ばれているみたいだった。

旧市街を抜けしばらく歩くと、大きなバザールがあった。
ここも入り口の荷物検査が厳しい。荷物用のX線と金属探知ゲートがある。

中に入ると、アーケード商店街のようになっている場所や屋外露店など、とにかく広くて活気にあふれている。
これは土曜市(サタデーマーケット)だったらしい。

商品は女性物の服が多く、客もウイグル人の女性が多い。

▼女性の頭巾が特徴的

▼男性はこういう帽子を被っている

▼鮮やかな布

▼撮ってーって

▼にんにく売りのおっちゃん

歩いていると、2人くらいからJapanese?と聞かれた。
中国人にはほとんど聞かれたことがないけれど、ウイグル人には中国人と日本人や韓国人の違いが分かるのかもしれない。

ラグマンを出す食堂も色々ある。
人が多かった店に入り、念願のラグマンを注文した。

これで7元(約105円)、安い。
麺も具もうまかった。

シンプルだけどすごくおいしい。

帰りは旧市街の住宅街を歩いた。
色の揃った民家が並ぶエリアは静かで雰囲気が良くて、落ち着いている。

子どもたちは無邪気で楽しそうに遊んでいて、伸び伸びしているように見えるので、これだけ見ればカシュガルはすごく良いところのように感じる。

これは観光用に整備された特別なものなのか、それとも普通のものなのかは分からない。

だけど人の多い場所に戻れば、またたくさんの警察がいる。

今日も夕飯を食べに夜市に行って、腸詰めとホルモン、練り物のおでんとラグマン、甘い揚げ春巻き、ホルモン串、味つき卵などを食べた。

夜市のよりも昼のラグマンがうまかった。
中央アジアに行ってラグマン食べたいな。

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