めくるめく、モロッコ料理の世界。37品を紹介

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モロッコ料理はおもしろい。

先住民であるアマズィク(ベルベル人)の文化をベースとして、アラブ、ペルシャからはイスラムの世界観が、地中海沿岸、アンダルシアからはヨーロッパのエッセンスが取り込まれている。

クミンやパプリカを煮込んでいる匂い、羊肉の匂い、いわしを揚げている油の匂い、ミントティーの気だるい甘さと妙な爽快感…

馴染みがないように思えるけれど食べやすい味付けで、食べるほどにその魅力にハマっていく。
めくるめく、モロッコ料理の世界へ。

2018 世界一周 モロッコ
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    1.ハリラ

    ハリラは、肉で取った出汁にトマトやひよこ豆、レンズ豆、野菜、パスタ、米などを加えて、小麦粉でとろみをつけたスープ。

    とても優しいスープなので、ラマダン(断食)明け最初の食事(イフタール)でもよく飲まれている。

    夕方になると、あちこちの店でハリラの大鍋が出ている。1杯2,3ディルハム程度。
    スープの見た目はどこも似ているが、味や具は店によって全然違う。

    ▼よく行っていたマラケシュのハリラ屋台

    ▼デーツ(ナツメヤシ)と一緒に食べることが多い

    ▼ときどき卵入りのハリラもある

    ▼ひよこ豆は下茹でした後、ひとつずつ皮を取り除く

    2.ビサラ(ビッサラ)

    ビサラは、乾燥そら豆から作られるスープで、僕がモロッコで一番好きな料理だ。

    朝から昼過ぎくらいまで街なかの屋台や食堂で出されていて、ホブス(アラビアパン)とアッツァイ(ミントティー)と一緒に、主に朝食に食べられている。

    基本の材料は乾燥そら豆と水、クミン、パプリカパウダー、にんにく、オリーブオイル、塩というとてもシンプルなもの。

    そら豆独特の柔らかい甘みとほのかなクミンの香り、オリーブオイルをたっぷりと混ぜ込んでなめらかになった舌触りがクセになって、何杯でも食べられそうなくらいおいしい。

    チーズと一緒に食べたり、ホブスをちぎってビサラに入れたり、チリパウダーをたっぷりかけたりと食べ方は人によって様々。

    たいていは、2,3杯くらいは無料でおかわりをさせてもらえる。
    アッツァイはおかわり自由。

    ▼ビサラが好きすぎて、最終的には市場で乾燥そら豆を買ってきて自分で作った

    【モロッコ料理】そら豆のスープ「ビサラ」のレシピ
    モロッコの朝食ビサラ(ビッサラ。そら豆のスープ)を家庭で作るレシピを紹介します。

    3.クスクス

    モロッコの家庭では、クスクスは金曜日の昼に家族で食べる。
    観光客向けのレストランでは、金曜日以外にも食べることができる。

    家庭に招いてもらってみんなで食べるクスクスは、想像を上回るおいしさだ。
    大きな皿に盛られたクスクスの、自分の前の部分を食べる(そのため具が放射状に盛りつけられていることが多い)。

    僕のお気に入りの具はかぼちゃ。日本のほっくりしたかぼちゃとは食感が違って、もっとジューシーで柔らかい。

    4.ケバブ

    イスラム教世界のどこにでもある、肉を焼いた料理。
    スパイスで味付けされた柔らかいチキンは、見た目通りおいしい。

    日本のやきとりのような小さいサイズは1本数ディルハム。
    鶏肉のほか、羊肉などもある。

    5.タジン

    クスクスと並んで、モロッコ料理の代表格として語られることが多いタジン。

    特徴的なデザインのタジン鍋の中に具材(羊肉や鶏肉、魚などといろいろな野菜)とスパイス(塩、クミン、パプリカ、シナモン、ジンジャー、サフラン、レモン、にんにく、コリアンダー、トマトなど多種多様)を入れて、蒸し煮にする。

    タジン鍋で調理すれば、なんでも「タジン」と呼ぶらしい。

    屋台や食堂では、1人~2人分の小さいタジン鍋で作ってそのまま運ばれてくるパターンと、皿に盛られて来るパターンがある。

    モロッコ人曰く、「安い店のタジンは店頭でずっと温め続けているからおいしくない」のだそうだ。
    かといって、露骨に高い店は観光客向けだから、店選びは難しい。

    ▼魚のタジン

    煮込み料理

    タジンと似ているのだが、タジン鍋ではなくただの大鍋で煮込んだ料理。
    安食堂や屋台でよく見かける。

    野菜だけのものや豆だけのものなど、こちらも種類はかなり多い。
    味付けはタジンと似たような感じで、主に塩や各種スパイスを使うが、店によって全く異なる。

    6.野菜の煮込み

    じゃがいもやにんじん、玉ねぎ、なす、グリーンピース、そら豆、オリーブなどの煮込んだもの。

    1皿10ディルハム(約110円)程度。

    7.鶏肉の煮込み

    モロッコはイスラム教の国なので、肉というと主に鶏肉か羊肉になる。
    羊肉よりも鶏肉のほうが少し安い。

    鶏肉をじゃがいもやにんじん、オリーブと一緒に煮込んだ料理は比較的安くてボリュームがあり、バックパッカーには嬉しい料理だ。

    1皿10~20ディルハム(約110~220円)程度。

    ▼友人宅にて

    ▼鶏肉とオリーブのレモン煮込み。これがめちゃくちゃおいしかった

    ▼クミン風味の鶏肉じゃがのような味付け

    8.牛肉の煮込み

    肉の煮込み料理は、安いものだとほとんどが鶏肉か羊の内蔵(モツ)なのだが、ときどき牛肉もある。
    ちなみに、上の写真のようにモロッコではにんじんの芯をくり抜いて使うことが多い。

    1皿10~20ディルハム(約110~220円)程度。

    9.羊の内蔵(モツ)の煮込み

    羊の内蔵(モツ)の煮込みは割と安く、そこかしこの屋台で出されている。
    酒のツマミにちょうど良さそうだな~と思うけれど、モロッコはイスラム教の国なので外で酒は飲めない。

    1皿7~12ディルハム(約80~150円)程度。

    10.豆の煮込み

    豆の煮込みはおいしくて、腹にたまるし、野菜や肉の煮込みよりも安い。
    白いんげん豆をトマトベースのスープで煮込んだものが一番多い気がするが、レンズ豆やそら豆、カス肉が入っているものなど色々ある。

    1皿5~10ディルハム(約56~110円)程度。

    ▼そら豆の煮込み

    ▼レンズ豆の煮込み

    11.タンジーヤ

    タンジーヤは、大きな壺に肉などを入れて、ハマム(公衆浴場)の火で長時間煮込んだ料理のこと。

    元々は「職人などが朝に壺(タンジーヤ)に具材を詰めてハマムに預け、夕方出来上がった壺を持ち帰り食べる」というものだったらしい。
    現在では、マラケシュの名物料理としてレストランやフナ広場の屋台などで食べることができる。

    値段は、他の料理よりもすこし高め。

    ▼鶏肉のタンジーヤ

    ▼牛肉のタンジーヤ

    ▼内蔵(モツ)のタンジーヤ

    ▼豆も一緒に出てくる

    魚料理

    モロッコはアフリカ大陸の北西端に位置していて、漁業が盛んな国だ。
    魚料理もよく食べられている。

    12.魚のフライ

    モロッコで最もポピュラーな魚は、おそらくイワシなのではないだろうか。
    それくらい、そこかしこの屋台でイワシのフライを見かける。

    刻んだコリアンダーやクミン、パプリカなどをまぶして、衣をつけてカラッと揚げる。
    付け合せは、フライドポテトやししとう、なすの素揚げなど。

    レモンを絞ったり、トマトや玉ねぎ、スパイスを混ぜて作ったソースにつけて食べるのもうまい。

    港町エッサウィラでは、イワシの他にもいろいろな種類の魚がフライになっている。
    屋台では、指差しや「10ディルハム分」という注文もできる。

    13.いわしのつくね

    炭火で焼いたつくねも、フライや煮込みと同じく屋台や大衆食堂の定番メニュー。

    刻んだ玉ねぎやスパイスを振りかけたものや、トマトソースで煮たもの、ホブスに挟んでサンドイッチにしたものなど色々ある。

    14.焼き魚

    エッサウィラの魚市場では、魚を選びその場で焼いてくれるタイプの店がいくつもある。

    15.生牡蠣とうに

    これもエッサウィラ。
    海外で生牡蠣やうにを食べられることなんて、めったにない。

    牡蠣は10ディルハム(約110円)、うには5ディルハム(約56円)

    サンドイッチ

    ホブスに挟めばなんでもサンドイッチに。
    サンドイッチとして出してはいなくても、頼めば挟んでくれることが多い。

    16.たまごのサンドイッチ

    ゆで卵を出している店なら、だいたい作ってもらうことができる。

    ホブスを半分に切って、チーズを塗って、ゆで卵と茹でたじゃがいもを潰しながら挟み、さいごにクミンや塩、オリーブオイル、酢をかけて食べる。

    ハリラのお供に。

    17.肉のサンドイッチ

    鉄板や炭火で焼いた肉をホブスやバゲットに挟んだサンドイッチ。
    肉だとボリュームもあるので、豆の煮込みと合わせて夕飯にもちょうど良い。

    18.魚のサンドイッチ

    イワシのフライは、ポテトやなすと一緒にサンドイッチにすることができる。

    ▼刻んだコリアンダー、玉ねぎと角切りのトマト入り

    19.その他のサンドイッチ

    ▼レンズ豆の煮込み

    ▼かぼちゃ?芋?の揚げ物

    朝食・軽食系

    20.オムレツ

    喫茶店のような店で、朝食の時間によく見かけるのがオムレツ。
    クミンとオリーブオイルがたっぷりで、日本のオムレツとはすこし違う。

    にんにくやトマト、玉ねぎを使ってタジン鍋で作る「ベルベルオムレツ」というものもある。
    アマズィク(ベルベル)の人たちがこの料理を何と呼んでいるのかは分からないが、伝統的な料理の1つなのだそうだ。

    トッピングにはコリアンダーを振りかけることが多い。

    21.ホブス

    モロッコの主食である、円盤型のパン。

    煮込み料理やビサラ、揚げ物など、何とでも一緒に出される。
    素朴なパンだけれど、温かいホブスはとてもおいしい。

    モロッコ人のおっちゃんは、中の柔らかい部分をほじくって捨ててしまう人も多い。
    みんな外側が好き。

    ▼オリーブオイル、チーズ、ゆで卵と一緒に食べるのも、モロッコの軽食の定番

    ▼家庭では手作りすることもある

    22.ムスメン(ムスンメン)

    ムスメンはパイのような、クレープのようなもので、主に朝食に食べられている。
    もちもちとした食感で、意外とお腹にたまる。

    ジャムやはちみつなどをつけて食べる。

    23.バグリール

    デュラム・セモリナ粉を使った、モロッコのパンケーキのようなもの。
    何度もオリーブオイルを染み込ませていた。

    泊まっていた宿のお母さんがバグリールを作っていたときに、妻だけが「ちょっと来なさい、ノーハズバンド」と手招きされた。
    家庭でバグリールを作るのは、女性の仕事なのだそうだ。

    これもジャムやはちみつ、オリーブオイルにつけて食べる。

    24.茹で豆

    ひよこ豆やそら豆を茹でて、クミンや塩で味付けをしたものが屋台で売られている。
    ちょっとしたおやつにちょうど良い。

    25.カタツムリ(エスカルゴ?)

    マラケシュのフナ広場などで、茹でたカタツムリを食べることができる。

    これをエスカルゴと呼ぶのかカタツムリと呼ぶのかは知らないが、ゲテモノという雰囲気はなく、女性を中心に人気の屋台を覗くとカタツムリだったということはよくある。

    26.ラマダン朝食

    ラマダン(断食)の期間、日が沈んだら最初に食べる食事。
    内容は家庭によって異なるようだが、お腹に優しいスープやオレンジジュース、パン、デーツ、シバキヤ(かりんとうのようなもの)などが多い。

    ▼にんじんオレンジジュース、シナモン風味のお粥

    27.パン

    モロッコではホブス以外にも色々なパンが売られている。

    28.ケーキ

    街なかの喫茶店には、おいしいケーキがたくさんある。
    1つ1~10ディルハム(11円~110円)程度。

    午後の街歩きの休憩にぴったりだ。

    29.乾物(ピーナッツ、アーモンド、いちじく、デーツ、くるみなど)

    モロッコのスーク(商店街のようなもの)にはナッツやドライフルーツを売る店がある。
    量り売りなので、少量で色々買ってみるのもおすすめ。

    大体の場合、勝手に試食しても良いので、食べ比べて選ぶこともできる。

    おすすめは、デーツ(ナツメヤシ)に切り込みを入れて、間にくるみを挟んだもの。けっこう高いけれど。

    30.その他おやつ

    主に商店や喫茶店、移動販売でちょっとしたお菓子を売っている。

    ▼クリームパイ

    ▼ひよこ豆をペーストにしたもの

    ▼クッキー、ケーキ系

    31.フルーツ

    モロッコでは、オレンジが有名。
    オレンジは市場で買えば安いし、ジューススタンドでは生搾りのオレンジジュースを安く飲むことができる。

    他にも、いちごやバナナなどフルーツの種類は豊富。

    32.ヨーグルト

    ヨーグルトは街なかの喫茶店やジューススタンド、移動販売などで売られている。
    移動販売のおっちゃんは草をぶら下げているので、すぐにヨーグルトだと分かる。

    ▼おそらく自家製のヨーグルトを、水のペットボトルに詰めて売っている

    ▼飲むヨーグルト

    ▼マラケシュでいつも行っていた、ローカルのヨーグルト&ジューススタンド

    33.その他

    ▼羊の頭

    ▼パエリアのような米料理

    ▼サラダ

    ▼フライドポテト

    ▼ケフタ(肉団子)のサラダ。マカロニ、オリーブ、米、ポテサラ、トマト、玉ねぎ、目玉焼き

    ▼Fantastic Panと書いてあった謎の屋台料理。
    ライス、イモ、ゆで卵、刻んだハムとオリーブ、ケチャップ、マヨ、チーズなどをごちゃまぜにしたボウル

    ▼モロッコはオリーブの生産量が多く、市場では色んな種類のオリーブが売られている。オリーブオイルも比較的安い

    お茶・コーヒー・ビール

    モロッコといえば!のアッツァイ(ミントティー)。
    それから、スパイスコーヒー、ジュース、ビール。

    34.アッツァイ(ミントティー)

    アッツァイ(ミントティー)は、中国の緑茶にたっぷりの角砂糖とミント(またはシバと呼ばれるニガヨモギ)を加えたお茶で、モロッコ名物として地元民からも旅行者からも親しまれている。

    緑茶にミントと砂糖なんて…と思うかもしれないが、モロッコで飲むアッツァイは格別。
    バリエーション豊富なお茶請けにもよく合う。

    街なかではコップ1杯1~5ディルハム程度、ポット(コップ2,3杯分)1杯5~10ディルハム程度で飲むことができる。

    高い位置からコップに注いで、コップからポットに戻して、また高い位置から注ぐ。
    これを何度か繰り返すことで、砂糖を溶かして温度を適温にする。
    しっかりと泡を立てることが大切らしい。

    家庭でアッツァイを淹れるときは、家長の男性が用意をして、コップに注いで配る。

    ▼商店や八百屋、市場で売っているミント

    ▼家庭のアッツァイセット(茶器)

    ▼商店などで売られている1回分の茶葉

    35.スパイスコーヒー

    インスタントコーヒーに、シナモンやジンジャーなどいろいろなスパイスを混ぜて煮出したもの。

    マラケシュのフナ広場近くでいつも飲んでいたが、別の場所でもやかんを持ったおっちゃんが移動販売をしている。

    スパイスの入っていない普通のコーヒーやエスプレッソ、カフェオレも、喫茶店や家庭でよく飲まれている。

    36.フレッシュジュース

    ジューススタンドでは、オレンジをはじめ、バナナやアーモンド、アボカドなどいろいろなジュースを安く飲むことができる。

    ▼アーモンドミルク

    ▼デーツ(ナツメヤシ)

    ▼アボカド

    37.ビール

    ▼Flag Pils

    モロッコはイスラム教の国だが、カルフールなどのスーパーや一部の商店でビールを買うことができる(売り場は分かれているが)。

    意外と種類も豊富で、値段もそれほど高くない。

    ▼Flag speciale

    ▼Kania

    ▼STORK

    ▼Casablanca

    さいごに

    モロッコといえば可愛い雑貨や砂漠が有名だけれど、食事も同じくらい魅力的なのだ。

    朝のビサラはたまらなくおいしいくて毎日食べても飽きないし、アッツァイは甘ったるいのにいくらでも飲めてしまうし、金曜日のクスクスは絶品だし。
    おやつにはデーツやナッツ、ヨーグルト、みずみずしいオレンジ。

    あー、モロッコ料理が恋しい。

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