【2017 ウクライナ④リヴィウ~オデッサ】チケットリレーと寝台夜行列車

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メイです。

世界旅行記、2017年10月のウクライナ編です。
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リヴィウからオデッサへ

2017/10/14 ウクライナ リヴィウ~オデッサ

朝食後にのんびりしていたら、スタッフに「11時チェックアウトです」と言われた。
12時かと思ってた。

急いで準備をしてチェックアウトしようとしたら、フロント係が隣のベッドで寝ていた人だった。
宿泊客だと思っていた人がスタッフだったという、ホステルあるある。

宿の玄関に、小学生くらいの子どもたち15人くらいが待機していた。
きっと今日はこの子たちがこの宿を占領するんだろう。
私たちだけでなく、宿のみんなが荷物をまとめている。

今日は土曜だから、学校行事ではなくて地域のクラブ的な感じかな?
わたしも小学生のとき、こども文化センターの行事で、ズーラシア(動物園)に行ってオカピ見たなぁ。

横を見ると、シュンがニヤニヤしている。
この宿のスタッフのひとりを気に入ったみたいで、昨日おしゃべりできたのが嬉しいらしく、鼻の下が伸びている。
嘘じゃなく、本当に伸びているのがおもしろくて、それを見てコソコソ笑うのが楽しい。

ここの前の宿でもそうだったし、シュンの中でウクライナの女の子がヒットしているらしい。

チェックアウト後、外へ出てみると、オペラ前に人だかりができていた。

今日は防衛なんとかっていう国民の休日らしく、軍の集まりをしているようだ。
髪を綺麗に切りそろえられ、軍の制服を来た男たち(13~20歳くらいに見える)がズラッと並んでいる。

家族っぽい人が写真を撮ったりしている。

ウクライナは2014年から徴兵制が再開されたので、(それが今も続いていたら)入隊式とか?
にしては若すぎるか。
軍事学校の集まりかもしれない。

1時間ほど眺めてから、売店でパンを買った。
ピザソースとソーセージが入っていておいしかった。

▼広場でプーチンのトイレットペーパーが売られている

▼KEIKO MATSUIさん(ピアニスト)のポスターが街中にたくさんあった

歩きながら、ウクライナやリヴィウについて話す。

ウクライナは物価も安いし、街並みもきれいだし、程よく都会で、私たち好みの街の条件が揃っているはずなのに、住みたいとかいつまででもいたいという気持ちにはならず、まぁいてもいいかな、くらいにしか思わないのはなぜか。

・寒い
・曇りが多い
・フレンドリーな人が少ない(言葉のせい?国民性?)

そして、これだ!と思った理由が、
・スーパーがしょぼい

私たちにとって、充実したスーパーはそれほど大事な条件なのだ。

スクエアの方へ行ったら、今日はすごく混雑していた。
特に団体客が多くて、みんなツアー客なのか?と思うくらい大きな塊になって歩いている。
そういえばここは世界遺産だけれど、世界遺産感はゼロだ。いい意味で。

ふかしたじゃがいもをベンチで食べ、コーヒーマニファクチュアというカフェへ行って電車の時間までパソコンをした。

▼優しい店員さんたち

そういえば、このカフェもドリップコーヒーはなく、エスプレッソ系のみだった。

夕飯は、さっき歩いているときに目をつけていた店へ。

この店もプザタ・ハタと同じく、バイキング形式だ。
ウクライナではこの形式が人気なのかな。
今回はおいしいといいな。

▼ボルシチ

▼ヴァレーニキ。キャベツと肉の2種。

▼ピラフみたいなご飯と、パプリカの肉詰め

▼切り干し大根のような味付けのキャベツ炒め

▼にんじんのにんにくサラダ(後で知ったけれど、ウクライナのスーパーの惣菜コーナーでよく売られている)   

今回はなかなかおいしかったので満足!
プザタ・ハタよりはおいしい。笑

商店に寄ったらおいしそうなパンが売っていたので、明日の朝食用に購入。
ほとんどが25円くらいで買えてしまう。

宿に戻って荷物を担ぎ、駅までトラムで向かった。
トラムの料金は1人3フリブニャ。13円という、信じられないような値段。
ウクライナは本当に物価が安い。

乗ったはいいけれど、トラム内はけっこう混雑していて運転手のところにお金を払いに行くこともできないし、タイにみたいに料金回収係がいるわけでもないので払い方がわからない。
と思っていたら、後ろのお兄さんにお金を渡された。前に回してくれと。

え、そういう感じ?けっこう都会のこの街で?
と思いつつ、自分たちの分の料金と合わせて前に回す。

前の人は「は?」という感じで受け取ってくれなかったけれど、なんとかむりやり前に回してもらうと、しばらくして前の方から声が聞こえた。「何人分だ?」みたいな。
後ろのお兄さんが答えた。

この方式でちゃんと払ったことになっているならこの国すごいぞ、と思っていたら、その金額分の枚数のチケットが前から回ってきた。
なんだこの善意で成り立つしくみは!

近くに打刻機みたいなのがあったので、そこに挟んでギュッとレバーを下げる。
穴が空くのかなと思ったけれど空かない。赤ちゃんのBCGみたいな跡がついたかつかないかくらいだ。
これで~いいのか~これで~いいのか~

ああ、おもしろいなぁ。

終点のリヴィウ駅で降り、掲示板でオデッサ行きの表示を確認し、まだ時間が早かったので駅の外のベンチで2人で歌を歌って時間をつぶした。

時間が近づいたので、ホームへ向かったらすでに人がたくさん待っていた。
ホームは古くて暗い雰囲気。なんとなくソ連感。

少し遅れて電車が到着した。
車内に入ろうとすると、中から出てきたタンクトップの酔っぱらい男に絡まれた。
寒いのになぜタンクトップ……?

おおー寝台だ!
実は乗るまで寝台列車かどうかはよくわかっていなかったから嬉しい。

しかも、インドと違って3段ではなく2段ベッドなのでけっこう広い。
大きい荷物は下の段の椅子の下に入れられるようになっているし、シーツと枕もついていた。
インドと同じくらいの値段で、インドよりクオリティーが高い気がする。

というわけで、ベッドに横たわる。
今回は2人とも上段だ。

ベッドに入って気づいた。
上段は狭すぎる。
上に物置きがあるから、微妙に起き上がれない高さになっている。

▼駅員さんに予約画面を見せているが、体勢のせいか偉そうに見えるシュン

これは下段が有利だったなぁ。
インドでは上段の方がよかったんだけど。

まあ今回はしょうがない。

車内はクーラーも扇風機もないので、空気がこもってめちゃくちゃ暑い。
さっき絡まれた酔っ払いがタンクトップだった理由がわかった。
私たちも慌ててセーターとヒートテックを脱いだ。

ふぅ、と落ち着いたとき、ミシャから電話がかかってきた。
ミシャは中国で会ったウクライナ人の友達で、2週間後くらいに彼の住んでいるポルタヴァに行く約束をしている。

「Hey!いまどこだ?」
「いまオデッサに向かう電車の中だよ」
「おお、飲んでるか?」
「え、飲んでないよ笑」
「なんでだ!?」

ちょっと電波が悪くて聞き取りづらい。

何回かかけなおして、いつポルタヴァに来るのかっていう話だったけれど電波が悪くて諦めた。
しばらくしてミシャから音声メッセージが届いた。

「ファッキンコネクションだから明日電話しよう。ウクライナの電車では最後は酔っ払うんだ。それじゃあ楽しんで!」

さっきの酔っ払いはそういうことだったのか。
たしかにさっきからビール瓶を持っていたりちょっとふらふらした若者が通路をよく通っている気がする。

電車はオデッサに向かって走り出し、ぼちぼち寝ようかなというときに、シュンが「”ボナペティ”と”グッドラック”って、日本語でなんて訳せばいいのかな」と、ニヤニヤしながら聞いてきた。

宿のお気に入りの女の子と話した話題を思い出したんだろう。わかり易すぎる。笑
鼻の下が完全に伸び切っていた。

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