【2017 バルカン半島② マケドニア スコピエ】市場とチェバブチチと国名問題

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シュンです。

世界旅行記、2017年11~12月のバルカン半島(セルビア・マケドニア)夫一人旅編です。
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    チェバブチチ、モスクと教会

    2017/11/22 マケドニア スコピエ

    朝食を食べているときに新しくチェックインしてきた男性と話していたら、ポルトガルのポルト出身の人だった。
    僕たちは来月からポルトで1か月半だけ部屋を借りて過ごすことにしているので、ポルトのことについて色々教えてもらった。

    アントニオ、40歳くらいのおっちゃん。

    今日の観光に一緒に行こうということになって、準備をして出かける。
    まず両替所とATMに行くために近くのモールに寄る。

    アントニオが両替している間にATM行ってくるわと言って、お金をおろして戻ってきたらいなかった。
    すこし周辺を探してみたんだけど、見つからない。

    んー、まあ仕方ない。1人で行くか。
    ものの10分ではぐれてしまった。

    そのまま歩いて、街の中心へ。

    オールドバザールは地元民も観光客っぽい人もたくさんいて、賑わっていて良い雰囲気だ。今日は晴れているし、スコピエの印象は良い。

    近くで、昨日ベオグラードで行ったような感じの市場を見つけた(Bit Pazar)。
    市場ではその国の主要な野菜や物価、人々の買い物の仕方などがなんとなく分かる。歩いて見てまわるだけで本当におもしろい。

    ▼パプリカや唐辛子はこの地域でけっこう使われるらしい

    また昨日みたいに肉を焼いている店を見つけたので、昼食はここで食べることにした。

    ハンバーグ、チキン、クビデのようなもの(これをチェバブチチというのかな)などから好きな肉を選んで、パンに挟んでバーガースタイルにするらしい。

    バルカンではバーガーにするのが一般的なのだろうか。

    チェバブチチというのは、オスマン帝国時代に入ってきたトルコのケバブが元になった、羊や鶏、牛のひき肉にスパイスを加えて俵型に成形して焼いたバルカン半島の名物料理。
    地域によって微妙に呼び方が変わる。

    ▼奥のひき肉を焼いてるものがチェバブチチ

    チェバブチチのバーガーを頼んだ。
    具は肉の他、トマト、きゅうり、キャベツ、フライドポテト。
    味付けはマヨネーズ、ケチャップ、マスタード、チリパウダー。

    一般的なハンバーガーと違ったのは、肉が羊肉で、スパイスと振りかけるチリパウダーがけっこう効いているということ。
    ムスリムの人の間で広がった料理だと聞いたが、たしかにこのスパイス使いはそれっぽいような。

    八百屋で玉ねぎは1つでも買えるかと聞くと「持っていっていいよ」と言われた。
    いやいやそんなつもりじゃないし、と反応するも、「それくらい気にすんな、持ってけよ」。

    ありがたくいただいた。

    歩いてムスタファ・パシャモスクへ。
    タイミングが悪かったのか中には入れなかったけれど、きれいで立派な外観の建物だった。

    次はマケドニア博物館(Museum of North Macedonia)。入場料100ディナール。
    自分以外に誰もいなかった。電気も消えていたし。
    あとから知ったけれど、スコピエにはここじゃないところに有名な博物館があったらしい。

    展示のボリュームはたっぷりで、勉強になった。誰もいない博物館て怖い。

    次は聖スパス教会。入場料120ディナール。
    スコピエ最古のマケドニア正教の教会。

    小さな古びた建物(日本の古い建物みたい)なんだけれど、中にはいくつものイコンが飾られていて(イコノスタシス)、きらびやかな空間だった。
    ここも他の見学者はいなくて、係の人がマンツーマンで案内してくれた。

    「この教会は博物館のようなもので、すごく重要で美しい。クリスマスにはここで歌が歌われたりする」と言っていた。

    そんな話を聞いている間にアザーンが聞こえた。さっきのモスクかな?
    他宗教が共存しているのだと実感する。

    マケドニアは正教のイメージが強かったけれど、アザーンが鳴るほどムスリムの人がいるのか。知らなかった。

    アレクサンダー大王、スコピエ城塞

    橋を渡ってマケドニア広場へ。
    ここには”マケドニアのシンボル”であるアレクサンダー大王の像がある。

    僕がマケドニアに対して持っていたイメージは、それこそ”(古代)マケドニア王国”と”アレクサンダー大王”くらい。

    あとは”マケドニア旧ユーゴスラビア共和国(FYROM)”という国際通称名と国旗。
    子どもの頃から国名を覚えたり地図を見るのが好きだったので、「国名は変だし国旗は昔の日本の旗(旭日旗)に似ている」とずっと思っていた。

    この国名に関してせっかくの機会なので調べてみたら、”マケドニア呼称問題”といういざこざがあるということが分かった。

    古代マケドニア王国の領土は現在のマケドニア、ギリシャ、ブルガリアなどにまたがっている。


    アレクサンドロス大王東方遠征進路地図 | 世界の歴史まっぷより

    1991年にマケドニアがユーゴスラビアから独立する際に、この地域は古代マケドニアを継承している(実際は古代マケドニア人と現在のマケドニア人は違う)ということで”マケドニア”という国名にしたが、それにギリシャが猛反対(古代マケドニアの領土の半分くらいは現在のギリシャ領)。

    そこで、1993年にマケドニアは”マケドニア旧ユーゴスラビア共和国”という国際的な通称名で国連に加盟した。

    ということだった。

    たしかに、僕みたいに歴史を勉強して古代マケドニア王国とアレクサンダー大王を知っている人は、”マケドニア”という国はあの”古代マケドニア”を継承しているのかな、と考える。

    ギリシャはギリシャで領土内にテッサロニキなどの古代マケドニアの主要都市を含んでいるので、マケドニアだけに古代マケドニアを名乗られるのは嫌だという気持ちも分からないでもない。

    そういういきさつで”マケドニア旧ユーゴスラビア共和国(FYROM)”という呼称を使っていたのだが、2008年にマケドニアがNATO(北大西洋条約機構)に加盟しようとした際にはまたギリシャと揉めてしまったらしい。

    そしてその後マケドニアの政権が変わり、EUやNATOへの加盟を目指してこの問題を解決しようとする流れが強まり、2019年にはついに国名変更が行われて”北マケドニア共和国”となった。

    (僕がマケドニアに行ったのは2017年なので、この旅行記では”マケドニア”と呼んでいる)

    その後はスコピエ博物館に行って、最後にスコピエ城塞で夕日を見て、スーパーで買い物をして宿に戻った。

    ▼ふもとから見たスコピエ城塞

    ▼スコピエの街を一望。天気が良い

    宿に戻り、夕飯を食べながら明日どうしようかなと考えていたら、オーナーが色々なところをおすすめしてくれた。
    マトゥカ渓谷というところがきれいで、宿にいた台湾人が明日行くと言っていたのでそこに行ってみるのも良いな。

    アントニオが帰ってきた。
    お互いに「どうしたんだよ?探したのに」と言い合うも、よく分からず。まーいっか。

    街歩き

    2017/11/23 マケドニア スコピエ

    朝起きたら今日も晴れていて、また1人で街を歩きたいと思ってマトゥカはやめた。

    今日の昼食は昨日の市場の店でチキンを食べようと決めている。
    昼に歩いて昨日の店に行くと、おっちゃんが嬉しそうな顔をしてくれた。

    炭火焼きのチキンは見た目通りおいしかった。
    今日は隣の店でチャイももらった。

    ナショナルギャラリーへ。入場料50ディナール。
    トルコ風ハマムの建物を使っていて、中は完全改装されている。ここにはコンテンポラリーアートが展示されている。

    その後は夕方まで適当に街を歩きまわり、通りかかった教会に入ったり、スーパーで買い物をしたりして宿に戻った。

    バスでオフリドへ

    2017/11/24 マケドニア スコピエ~オフリド

    パッキングをして、11時半頃宿を出る。

    バスターミナルの窓口で12:30のオフリド行きのバスチケットを買った。450ディナール。
    そういえばこのあたりでは挨拶のときに「チャオ」と言うらしい。

    昼食にバスターミナル内でケバブのバーガーを食べ、バス(バン)に乗って出発。

    山に囲まれたのどかな田舎道を進み、15時半にオフリドに到着した。
    予約していた宿は大きな一軒家のような建物だった。

    軽く街を散策して、夕飯の買い物をして宿に戻る。

    この宿にはまな板がなかったが、鍋やフライパンは色々揃っていて料理がしやすい。
    オーナーのフィリップや今日いる他の宿泊者は気さくで、共有スペースが家のリビングみたいになっているので居心地が良い。

    置いてあるワインも飲んでいいと言われたし、すごく寛げる良い宿だ。

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