メイです。
世界旅行記、2017年11~12月のバルカン半島(コソボ・モンテネグロ)編です。
各国の旅行記、コラム、情報のもくじはこちら(世界一周)から。
限界を超える
2017/12/3 コソボ プリシュティナ
シュンがプリシュティナで再会した友達と酒盛りをしている間、わたしはベオグラードから夜行バスでプリシュティナへ向かっていた。
4日前に羽田空港を出て、翌日ワルシャワ空港に到着し、ワルシャワから夜行バスでブダペストへ。そのまま鉄道でベオグラードに向かい、一泊して夜行バスでプリシュティナ、というハードスケジュールだ。
プリシュティナのバスターミナルに到着したのは朝の3時。
少しでも遅れることを期待していたが、残念ながらバスは本当にぴったり3時、いや、2時58分くらいにはわたしとコソボの学生だけ降ろし、すぐに出発してしまった。
小さなバスターミナルで、周りには何もない。
ベオグラードのチケット売り場で一言交わしたこの学生は、目も合わせずにすぐにタクシーでどこかへ消えてしまった。
宿のチェックインの11時までたっぷり時間がある。
チェックイン時間の前でも、行けば開けてくれるところもあるけれど、もし開けてくれなかったら寒い中外で立ち往生することになるので、ここで11時近くまで待つことにした。
バスターミナルには3時のわりには人がいて(5人くらい)、4時になると窓口に人が立ったので、セキュリティー面では思っていたより心配なかった。
ターミナルの中央にぽつんと3台ほど並ぶベンチには、わたしの他にもうひとり徹夜組らしき人と、ホームレスの男が座っていたのだが、このホームレス、寒いからか定期的に立ってうろうろして、それはいいのだが、とても臭う。
前を通るたびに息を止めなければいけなかったのは、なかなか辛かった。
結局、7時間一睡もしないまま10時になった。
幸いWi-Fiは使えたので、けっこうあっという間だったな。
そろそろ宿に向かおうと思って外に出たら、まさかの雪。
どおりで体がガタガタと震えたわけだ。
宿までは徒歩35分くらいだけれど、雪だから50分くらいかかるだろうか。
歩き始めてすぐ、「あ、これはキツイ。絶対中間地点でカフェに入ろう。それでコーヒーを飲んで30分くらい暖まってからまた出発しよう」と決めた。
それを目標に歩いていたら、ふと一時帰国中に観に行ったライブのアーティストを思い出し、「あの人、限界越えてたな」と思った。
そして、「わたしも限界を超えてみたいな」と思った。
結局、休憩なしで宿に到着。
こんなこと、人から見たら本当に大したことないことだけれど、自分にとってはとてもドラマチックで感動的な時間だった。
人はこういう小さな達成感を繰り返して自己肯定感を上げていくんだろうな、と思ったと同時に、わたしは今まであまりにもやってこなかった、とも思った。
2週間ぶりに会うシュンはあまりに久しぶりで、お互い「よぅ。」みたいな感じで握手。
夫婦で握手ってなんだよ。
この宿で待ち合わせていた、バンコクの宿で会ったとっくんなっちゃんカップルと再会し、朝食後一緒に出かけることにした。
すごく疲れていて眠いはずなのに、全然平気なのが不思議だ。
4人で簡単な街歩きと夕飯の買い出しをして、この日は終了。
▼NEW BORNのモニュメント
▼マザーテレサ教会
▼救世主キリスト大聖堂
1€エクレア
2017/12/4 コソボ プリシュティナ~プリズレン
誰かの目覚ましで7時台に目覚めた。
おかしいな、昨日徹夜だったのに。
今日は、とっくんなっちゃんとプリズレンに移動する。
これからしばらく続くバルカン半島の旅は、4人で行動することにした。
私たちが何日も他の旅人と一緒に行動するというのはこれが初めてだ。おもしろくなりそう。
▼移動についてはこちら
プリズレンに到着し、昨日予約した宿にチェックイン。
荷物を置いて、街ぶらり。
▼有名な石橋
▼プリズレン城塞
▼要塞から見る景色が最高だった
街を歩いていると、「1ユーロエクレア」と書いてあるお菓子屋を発見した。
よく見ると、10個で1ユーロと書いてある。
いや~嘘でしょ~そんなわけないよ~とか言いながらも一応聞いてみたら、本当に1ユーロでびっくり。
でも味は……湿り気のあるシュー生地の中に、甘くないメレンゲのようなもの……。
宿に戻ったら宿のスタッフがラキアをくれた。
夕飯を食べながら、なっちゃんと旅中の肌ケアの話に。
なっちゃんは日本でエステに通っていたらしい。
自分の周りでエステに通っている人なんていなかったから(知らないだけかもしれないけど)、美意識が高くてすごいなぁと思った。ていうか、よく世界一周しようと思ったなぁ。
シュンに、「なっちゃんってエステに通ってたんだって、すごいよね」と言うと、「メイももっと自分磨きした方がいいよ、美容以外も。」と言われた。
迷路の猫
2017/12/5 コソボ プリズレン~モンテネグロ コトル
今日は、モンテネグロのコトルという都市に移動する。
この辺の交通費は高い…。
▼移動についてはこちら
バスに乗る前、とっくんとなっちゃんがお揃いの服を着ていることに気づいたので、「おそろい~!」と言うと、とっくんが「ちがうねん、全部なっちゃんが真似するねん」と。
どうやら、なっちゃんはとっくんが着ているものや持っているものを見ると「お、なんかええな~」と思って、自分の趣味じゃなくても欲しくなって後で買いに行くらしい。
おもしろかわいすぎる。
バスから降りたあと、今度は2人に「シュンメイはバスの中でずっと話してたな~、よく話題があるよなぁ」と言われた。
そう、寝てるとき以外はだいたいずっと話してる、今後の事とか、反省会とか、話し合いとか、くだらない話とか、たまに疲れるけれど。
人と行動すると、2人では当たり前だったことに気づけていいな。
コトルに到着。
街の雰囲気がものすごくいい。
旧市街が迷路で、ひとりだと迷い込みそうで怖いくらい。
そして、ねこがたくさんいる。ハッピー!
予約していた宿は、思っていたのと違い、なんとアパート1室貸し切り。
夜はスーパーで買ってきた食材でスパゲッティ。
絶景
2017/12/6 モンテネグロ コトル
午前はのんびり、午後に旧市街散策。
コトルはとにかく街の雰囲気がいい。
昼食はスーパーでどちらが安く済ませられるか対決。
値段的にはとっくんなっちゃんのほうが安かったけれど、私たちのは次の日の4人分の朝ごはんまで賄えたから、結果的には私たちの勝ちだよね?笑
聖ジョバンニ(ヨハン)要塞へ。
階段が1350段あるらしく、どんなもんかと思ったけれど、思っていたより長かった。
▼走る余裕はあった
途中から猫が一緒に付いてきてくれた。
先に登っても、途中でこんなふうに待っていてくれる。
かわいい…かわいい……
▼こちらはピザを狙う団体様
頂上に登りきる前からすごい景色が広がっていて、いちいち感動する。
頂上に到着!
本っ当にきれいな景色。
▼なっちゃんが撮ってくれたパノラマ写真!
青いコトル湾と、赤い屋根の家と、夕日に染まったオレンジ色の山。
今まで見た景色の中でも、かなり好きな景色だった。
観光客は、私たちとあと2組くらいだけしかいなかった。
シーズンには人がたくさん来るんだろうか。
今思えば贅沢な時間だったな。
夜は豚肉ステーキ。
肉と野菜は、塩こしょうで焼くだけで最高においしい。
ビールから始まり、ホットワインまで飲んで、満足満足。
夕食後はみんなで明日からのルート検索。
ところが一向に決まらない。
なぜならこの辺の交通費がめちゃくちゃに高いから。
例えば、コトルからドブロブニクまでのバスが2時間ほどの距離で2000円。
コトルからサラエボに行くなら乗り換え含め4000~5000円、などなど。
どうしよう、高すぎてここから出られない。
だからもう、勢いでレンタカーをネット予約した。
誰が運転するんだ?
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