メイです。
世界旅行記、2017年12月のポルトガル編です。
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リヨンに到着
2017/12/14 フランス リヨン~ポルトガル ポルト
バスは1時間ほど遅れ、朝5時半にリヨンに到着した。
街が動き出す時間まで、バス停の隣にある鉄道駅に移動。
駅がスタイリッシュだ。
さすがフランスぅ~と思ってしまうのはただの先入観?
でも、充電スペースやWi-Fi、ピアノやおしゃれで寝心地抜群のソファまであるのはさすがだ。
バスではお腹が痛すぎてほぼ眠れなかったので、シュンに起きていてもらってわたしは2時間ほどそこで爆睡した。
8時に警備員が見回りに来て、一人ずつチケットを確認していく。
電車を待っている人以外はこのスペースを使ってはいけないと言われ、私たちを含めてその場にいる半分くらいの人たちがわらわらと散っていった。
どこか座れるところを探そうとバスターミナルの方に戻ってみたが、ほぼ屋外だったので諦めた。凍えてしまう。
仕方なくマックを探すことにした。
マックはWi-Fiと電源、トイレ完備の旅の友。
ところがリヨンのマックは9時オープンだったので、せっかくだからいい感じのカフェに行こうと、駅の周りを一通り歩いて店を探した。
この時間から開店しているカフェは少なかったのと、汚いバックパックを持っていても悪目立ちしない店ということで、たぶん日本で言うエクセルシオールカフェみたいなチェーン店に決めた。
パンオショコラとエスプレッソ、カフェクレームで4.5ユーロ。
高い。
でもいい。
久しぶりにこういうカフェに来られただけで嬉しい。
それに、パソコン作業も捗った。
ポルトに着いたときにはいろいろ始められるように徐々に整ってきた。
バスの時間が近づいてきたのでカフェを出る。
雰囲気だけだけれど、やっぱりフランスいいなーとなんとなく思った。
バス乗り場に向かう途中、これから乗るフリックスバスと共同運行のIbero Coachの事務所を見つけた。
一応寄ってみると、ここで待っていればみんなで一緒に乗り場に向かうとのことだった。
時間になって係の人に連れられ、他の客たちと向かったのは、予約表に書いてあったのとは微妙に違う場所だった。
バス乗り場にはとても見えない、ただの高架下の駐車場のようなところ。
共同運行なので車体はあのフリックスバスの緑色ではないし、スタッフも緑色の服を着ていないので、遠くから見える目印のようなものはほぼない。
これは自分たちで行っていたら時間までにたどり着けなかったかもしれない。
24時間バス
12時20分乗車。
ここからバスに24時間乗って、ポルトガルのポルトに向かう。
私たちは長距離バスが好きだ。
もっと言えば夜行バスが好きだ。
バスで食べるご飯も好きだ。
移動は、旅の醍醐味だと思う。
街の変化を感じながらゆっくり陸路で移動するということは、私たちの旅のアイデンティティを示す行為でもある。
まずは昨日残しておいたチキンを食べる。
パサついていると思っていたけれど、しっとりクリーミーで昨日より断然おいしくなっている。
これは、、幸せ、、、
途中休憩はきちんとしたパーキングエリアに寄ってくれる。
日本と同じようなきれいな施設で、トイレが無料なのがうれしい。
水が足りなさそうなので買いたいけれど、2ユーロくらいするので買いたくない。
フランスを出たらスペインで買おうかな。
といってもこのバスにはWi-Fiがないので、自分たちが今どの国にいるのかわからない。
その後も頻繁にパーキングエリアに停まる。
何時間走ったら休憩を入れなければいけないなど、なにか決まりでもありそうなくらい休憩が多い。
18時になったので、夜ご飯を食べようとパンにチーズとハムを挟んで食べたら、ゲ○みたいな味がした。
昨日バスで吐いたからわかる。
完全にゲ○と同じ味だ、すっぱい。
特にハムの味が昨日食べたときと全く違う。
疑いようもなく、完璧なまでに腐っている。
チーズも風味がなくなって怪しい。
最悪だ。
昨日の暖房効きすぎのサウナバスで全部ダメになった。
一応気を遣って窓側に置いたりはしていたのだけど、ダメだった。
さっきのチキンは大丈夫だったのに、ハムとチーズはダメだった。
食べるものがないから、腐らずに残っていたサラダに塩をかけて食べた。
泣きたい。
せっかく買った300gのハムに、3分の2くらい残ってたチーズの塊。
高かったけれど、いつもより気合いを入れて多めに用意したのに。
今食べられるものがないことも、バス旅の楽しみが1つ減ってしまったことも、お金を無駄にしたことも、食材を無駄にしてしまったことも、全部悲しい。本当にちょっと涙が出た。
悲しくて悲しくて不貞腐れて、休憩を2回くらいパスしてとにかく寝た。
空腹も、心の傷も、寝ることが解決してくれるはずだ。
目が覚めたのは20時過ぎ。
道路沿いのレストランで夕飯休憩を挟むようだ。
運転手がバスの鍵を閉めるため、バス内に残りたくても外に出される。
それだけならいいのに、食堂の中で待たされる。
ここはポルトガル料理のレストランのようで、カウンターにいる客が食べているビファナ(豚肉を挟んだパン)とビールが最高においしそうに見える。
でもここは我慢。
なんで我慢するの?そんなの買えばいいじゃん、と思うかもしれないが、
数食分のお金を無駄にしてしまったにもかかわらず、パーキングで売られている定価以上の物を容易に買うなんて、旅を1日でも2日でも延ばしたくて節約をしている私たちにはできない。
それは、意地でもある。
それに、腐らせちゃったから買えばいいやーみたいな態度は、反省の気持ちがないというか、もっと重い事態として受け止めるべきだ。
これは、戒めである。
ここで全員にバウチャーが配られた。
手渡されるときに「プチデジュネ(フランス語/petit déjeuner=朝食)」と言っていたので、このバウチャーで明日の朝食が無料で食べられるってこと?やった!
プチデジュネが嬉しすぎて、私たちの間で一瞬だけ「デジュネ」を語尾につける遊びが流行った。
ご飯休憩まだデジュネ?お腹すいたデジュネ……。
45分休憩を終え、もはや空腹も感じなくなったのでぐっすりと眠ることができた。
起きたときにはあっという間に朝の4時。
やったやった!もうすぐプチデジュネ!
シュンは0時、2時、4時と休憩のたびに水を探したけれど、1.5ユーロくらいするのでプチデジュネを信じて買わなかったらしい。
7時40分くらいに停車し、待ちに待ったプチデジュネタイム!
レストランの中で、クロワッサン1つとカフェオレ1杯が配給みたいにもらえる。
エスプレッソ・紅茶・ビールを頼む場合は別料金だ。
周りのみんなを見ていたら、カフェオレに砂糖を2袋くらい入れていたので真似してみた。
うま~い。
全然足りないけど、うれしいデジュネ。
ちなみにビールは1杯0.8ユーロ。
安っ!さすがポルトガル。
期待高まる。
さぁ、ポルトまであと少し。
ふと窓の外を見ると、空に飛行機雲が何本もあった。
軍事施設が多いのかな?
雲の向こう側には白く光る太陽がいる。
オレンジ屋根の古い一軒家も見えてきた。
オリーブ畑もたくさん。
あぁ、やっとポルトに着くんだ。
ポルトに来ることは1ヶ月前から決まっていたけれど、あっという間だったな。
2016年10月から旅を初めて1年とちょっと。
少ない資金で始めた旅なので、収入基盤を少し建て直さなければならなくなったこと。
旅をしていて、「生活する」ということが恋しくなったこと。
この2つの理由から、どこかで長期滞在をすることに決めた。
ポルトガルに決めたのは、物価が安く、ご飯がおいしくて、温暖だから。
首都のリスボンではなく第二の都市ポルトに決めたのは、家賃が安いからだ。
今日は1泊だけ宿に泊まるが、その後はアパートを1ヶ月半予約しているので、そこで今までの旅ではできなかったことをして、いろいろチャージする。
ようやくポルトに到着した。
思っていたより都会だ。というか想像が田舎すぎた。
24時間バス、なんだかんだやっぱり楽しかったな。
達成感なのかな、これは。
ハムとチーズが腐っていたのは思い出したくもないくらいショッキングな出来事だったけれど。。。
歩いて宿方向へ向かう。
その前にご飯、いや、とにかく水が飲みたい……
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