フランス妊婦生活でわたしが飲んでいたもの

わたしは、妊娠前から毎食後に何かしらの温かいお茶を飲むのが習慣でした。

妊娠してからもカフェインの摂取量に気をつけながらコーヒーや紅茶を飲んでいたので、フランスに来てからもカフェインレスのおいしい飲み物がないかな~といろいろ探し求めていました。

この記事では、わたしがフランス妊婦生活中に飲んでいたものを紹介します。

スポンサーリンク

はじめに

妊娠中のカフェインとタンニンの摂取について

妊婦がカフェインを摂りすぎると流産のリスクが高まったり、胎児の発育不良につながったりすることはよく知られていると思います。

それだけでなく、カフェインの利尿作用は鉄分の吸収に必要なビタミンなどのミネラルを尿として排出してしまうため、妊娠時に必要な栄養素である鉄の吸収を阻害してしまうようです。

さらに調べていくうちに、コーヒーや紅茶に含まれるタンニンにも鉄分の吸収を妨げる性質があることを知りました(ちなみにタンニンはノンカフェインのコーヒーや紅茶にも含まれます)。

とはいえ、一般に妊娠中のコーヒーや紅茶は1日に2杯くらいまでは飲んでもOKと言われています。
また鉄分の吸収に関しても、食事の前後1時間は飲むのを控えれば影響が少なくて済むようです。

なので、それほど神経質にならなくてもいいと思いますが、わたしは血液検査でフェリチン値(貯蔵鉄)が基準値以下という結果が出たので、ただでさえ少ない鉄を少しでも減らしてはいけない!と思い、我慢できる範囲でコーヒーや紅茶を控えていました。

https://unusual-web.com/france/?p=1503

カフェインレスはフランス語で

カフェインレス(デカフェ)はフランス語で「Décaféiné(デキャフェイネ)」です。「Sans caféine(ソンキャフェイン)」と言うこともできそうです。

デカフェのコーヒーは、「Café décaféiné(カフェデキャフェイネ)」、略して「Déca(デキャ)」と呼ばれます。

特に紅茶のカフェインなしは、「Sans théine(ソンテイン)」や「Déthéiné(デテイネ)」と言うようです。

ハーブティーは「Infusion(アンフュジョン)」、または「Tisane(ティザン)」と言います。

※間違っていたら教えて下さい!

Café(コーヒー)

フランスに来て最初に試したのは、カルフールのデカフェコーヒーです。

これがどうもおいしくなくて、ミルクや砂糖でごまかして飲んでいましたが、飲んでいるうちに健康のために飲んでいるわけでもないのに無理して飲むことはないんじゃないかと気づき、飲むのをやめました。

Thé (紅茶)

複数の紅茶ブランドが置いてある紅茶専門ショップの店員さんに聞いて出してもらったのが、このKUSUMI TEAのNo.50「Thé du Soir(夜のお茶)」です。
値段は100g 8.40ユーロでした。

妊婦用というよりは、カフェインが少なめで夜に飲んでも大丈夫ですよーという商品だと思います。

中国茶とインドの茶葉のブレンドで、味はスッキリ軽め。
ミルクに合うような紅茶ではなく、麦茶みたいな感覚で飲むのに向いている気がしました。

この店にはノンカフェインのハーブティーの種類はたくさんありましたが、カフェインレスの紅茶というのはこれ以外置いてありませんでした。

Infusion(ハーブティー)

ハーブティーはノンカフェインなので妊娠中安心して飲める!と思いがちですが、子宮収縮作用があるものなど、実は注意しなければいけないハーブがかなり多くあります。

わたしは切迫早産ぎみで自宅安静をしていたので、少し神経質になりましたが、だいたいのものは飲みすぎなければ問題ないとは思います。

Rooibos(ルイボスティー)

妊婦にはルイボスティーがいいというイメージがあったので、BIOショップで購入しました。

ルイボスティーは少し薬っぽい癖のある香りなので、苦手な人は少し飲みにくいと感じるかもしれません。
わたしは気分でレモンを入れたり、はちみつを入れたりしていました。

ルイボスティーはノンカフェインな上、カルシウム・マグネシウム・鉄分などのミネラルを含んでいます。

さらに免疫アップ、新陳代謝アップ、血流促進、便秘・むくみ解消などなどの効果があるらしく、まさに妊婦のための飲み物!という感じがしますが、実はルイボスティーも飲みすぎると胎児に影響があるのだそう(特に妊娠後期)。

これはわたしもこの記事を書くまで知りませんでした。
最後の方はルイボスティーに飽きてあまり飲まなくなっていたのでよかった……。

ルイボスティーに含まれるポリフェノールの過剰摂取によって、胎児の血管(動脈管)が細くなったり閉じてしまう病気になってしまう可能性があるのだそうです。

ルイボスティーだけでなく、ポリフェノールを豊富に含んだ食品(レーズン・ブルーベリー・チョコレート・ココアなど)は、同じく妊娠後期に注意が必要です。

参考
【医師監修】ルイボスティー、妊娠後期は特に注意!|妊娠・出産・マタニティ情報サイト-ニンプス

Fruits Rouges(レッドフルーツティー)

Super UのプライベートブランドのFruits RougesのInfusionが安かったので試しに買ってみました。

原材料はハイビスカス・りんご・ローズヒップ・その他赤いフルーツ(カシス・チェリー・いちご・ラズベリーなど)の香料。

ハイビスカスは、調べてみると、妊娠中に飲んでもいいと書いてあるところもあれば、控えたほうがいいと書かれたところも。

どちらにしろ少量なら問題なさそうです。

このお茶は香料の香りが強すぎて、ガムみたいな味がするのであまり飲みませんでした。

Verveine(レモンバーベナティー)

香水やアロマとして名前を聞くことが多いレモンバーベナですが、フランスではハーブティーとしてよく飲まれるそうです。

味はとても爽やかで癖がなく、ハーブティーが苦手な人でも比較的飲みやすいと思います。

妊婦への影響はあまりないようですが、どのハーブにも言えるように、過剰摂取したり、長期間飲み続けたりすることは控えたほうがいいかもしれません。

Tilleul(リンデンティー)

Tilleulは、リラックスしてよく眠れるハーブティーとして就寝前に飲まれることが多いようです。

癖がなくて飲みやすいと言われていますが、わたしは少し苦手だったのでたまーにだけ飲んでいました。

リンデンも妊婦への影響はあまりないようなのですが、飲みすぎは注意です。

Yogi Tea(ヨギティー)

Yogi Teaはインドのアーユルヴェーダにルーツを持つハーブティーブランドで、BIOショップなどでよく売られています。

「Choco」に含まれているのは、ココア樹皮、リコリス、シナモン、キャロブ、大麦麦芽、カルダモン、生姜、クローブ、シナモンエキス、バニラエキス、黒コショウ、ジンジャーオイル、バニラポッド。

「Gingembre Orange」に含まれているのは、ジンジャー、リコリス、レモングラス、オレンジピール、ブラックペッパー、バニラエキス、オレンジオイル、ペパーミント、アニス。

これならおいしく飲めそう!と思った2種類を選んでみましたが、よくよく調べてみるとシナモン、カルダモン、クローブ、リコリス、レモングラス、ペパーミント、アニスは妊娠中は過剰摂取はNG。

どれも適量はOKのようですが、複数含まれているとあまり飲む気にはなれませんでした。
やはりハーブティーだからといって油断はできませんね。

ちなみに香りも苦手(特にリコリスの強烈な甘み?)で、夫にあげました….。

その他ノンカフェインの飲み物

ここまで読んでくれた方はわかったかもしれませんが、わたしは妊娠中気に入ったカフェインレスのコーヒーや紅茶、ハーブティーには出会えませんでした。

そこで、いろいろ試してみた上で、最終的に飲むようになったものを紹介します。

白湯

日本にいるときから朝一で白湯を飲む習慣があったので、それを毎食後にも飲むようになりました。
白湯と言っても、50℃の湯冷ましではなくただの熱いお湯ですが。

コーヒーや紅茶と比べると物足りないですが、体にもいいし、摂取量などもそれほど考えなくてもいいし、何よりお湯を沸かしてコップに入れるだけなので楽ちんです。
乾燥レモンやジンジャーを入れたり、はちみつを入れたりして飲むこともあります。

週に数回、そろそろコーヒーか紅茶を飲みたいな~と思ったときに、カフェインレスではないおいしいコーヒー・紅茶を淹れて、時間を選んで飲んでいました。

おいしくないカフェインレスを日常的に飲むより、おいしいカフェイン入りをたまに楽しむほうがわたしには合っていました。

100%オレンジジュース

もともとオレンジジュースが好きでよく飲んでいました。

100%オレンジジュースには、ビタミンCやカリウム、葉酸など、妊婦に嬉しい栄養素が含まれています。
ビタミンCは、鉄分の吸収にもいいらしいです。

フルーツとはいえ、糖質やカロリーが意外に高いので、毎日は飲まないようにしていました。

ホットミルク

妊娠中は、普段よりも積極的にカルシウムを摂取することが推奨されます。

フランスに来てからはチーズやバターをたくさん食べるようになったので、意識しなくともカルシウムは摂取できていると思いますが、日本にいたときは意識しないとあまり摂取できていなかったなと思います。

フランスのミルクは甘みが強く、牛乳独特のくさみみたいなものが少なく、すごくおいしいと感じます。
特に温めると甘さが増して本当においしい!

夫は、日本の牛乳はそのままでは飲みませんでしたが、フランスの牛乳は飲めるので自分でもびっくりしていました。

レンジで温めるだけなので用意がとても楽だし、飲むとホッとするリラックス効果みたいなものがコーヒー・紅茶の代用としては一番理にかなっていると思いました。

ホットココア

ミルクココア(調整ココア)はもともと大好きなのですが、砂糖がたっぷり入っているので飲みすぎないように気をつけていました。

チョコレートやカカオにもカフェインやタンニンが含まれていますが、ミルクココアに含まれる量は微量のようなので心配はなさそうです。

ミルクココアにポリフェノールがどれくらい含まれているのはわかりませんが、妊娠後期の飲み過ぎはルイボスティー同様に気をつけたほうがいいかもしれません。

お酢×炭酸水

食事中にお酒っぽいものが飲みたいなと思ったときに、お酢を炭酸水で割ったものを飲むと、白ワインやスパークリングワインを飲んでるような気分になれます。

フランスにはたくさんのお酢の種類がありますが、わたしは飲む用としてはリンゴ酢を使っています。

お酢は体にもいいし、食事と一緒に飲むのにもぴったりで気に入っています。

レモン×炭酸水

レモン汁を炭酸水で割れば、これも完全にお酒(レモンサワー)を飲んでいる気分になれます。
脂っこいものと一緒に、カーッと飲むと最高です。

さらに、はちみつを入れて甘くすればレモネードになり、温めてホットレモネードにしてもおいしいです。

さいごに

フランスでは出産前の入院のときにも病院食でコーヒーや紅茶が出るみたいなので、本当にそこまで神経質になる必要はないのだと思います。

わたしは鉄分を気にしてカフェインやタンニンに気をつけていましたが、数値が正常だったらここまで気をつけていなかったと思います。

いろいろ調べていて痛感したのですが、「どんなに体にいいものでも、飲み過ぎ食べすぎはなんでも良くない。逆に言えば飲み過ぎなければなんでも飲んでもいい!」ということ。

これを念頭に、いろんなことを気にしすぎず、自分に合ったのやり方で妊娠生活が送れるといいと思います。

Comments

タイトルとURLをコピーしました