これは、2012年8~9月に女友達と2人でスペインとイタリアに行ったときの記事です。
今回は長いので目次を付けました。
traffic accidentとの壮絶な戦い
サンマルコ寺院とお歯黒パスタ
8日目。
ヴェネチアの朝は遅く、10時くらいから活気が出始めるらしいので、予定より遅めの8時起床。
男女mixドミトリーだけど、順番待ちせず、なんなく顔を洗えた。
朝まだ寝ている人がいるのに電気をつけていいのかという問題も、朝の窓からの光が解決してくれた。
朝食は、昨日買ったオレンジジュースとバゲットとサーモンフィラデルフィアとハム。
そういえば、7時に宿の真横の教会の鐘が鳴ったらしいけど、一番窓側なのにぜんぜん気づかなかった。
時間があったので、同室の台湾の女の子2人と少し話したけど、英語ぺらぺらで羨ましいと同時に惨めな気持ちになった。
thank youくらいしかまともに言えないし、それでもやっていけるけど、やっぱり英語しゃべりたいな。
同室の上半身裸で寝ていた欧米人の男の子が、荷物を持って部屋をでていくときに、世界地図を見ていたのがかっこいいと思った。
9時45分に宿をチェックアウト、トランクを置いて観光開始。
ヴェネチアは基本道混んでます。
ヴァポレットに乗って、まずはサンマルコ広場を目指す。
サンマルコ広場はすでににぎわってる。
広場の角に立っている鐘塔。98.6メートルあるらしい。
サンマルコ寺院。入場料は5.0ユーロ。
ちょっとお直し中だけど、そんなの気にならないくらい圧倒的存在感!
中に入ればキンピカ!
それに合わせて観光客もキンピカ率高し!
ご利益ありそう・・
サンマルコ寺院から見た広場の景色。
時計塔。
サンマルコ寺院を満喫して、ランチの前にふらふら。
ボーダー好きからしたら、このゴンドリエーリのTシャツが可愛すぎた。
これの赤を着てる人もいるんですよ!!
ディズニーシーがかなり忠実に再現されてることを知る。
全部がかわいい!
自家製ジェラート(1.5ユーロ)が売っていたので、ランチ前だけど迷わず食べた!
念願!チョコレート味!んまい!
リアルト橋を見て、再びヴァポレットに乗ってランチのお店を目指す。
日本じゃ味わえないこの景色が、本当に好きだ。
この綺麗さありえないだろ~って思いながら街を眺めてた。
有名店Trattoria Ca’ D’Oro “Alla Vedova”(トラットリア カ・ドーロ アッラ ヴェドヴァ)へ。
人気店なので並ぶと聞いていたけど、なんなく入れた。
ボンゴレ。
素晴らしきアルデンテ。こりこり。
イカスミパスタ。お歯黒。
パスタ2つとお水で24.5ユーロ。おいしかった!けどやっぱり高いね。
お店の外見はこんなかんじ。
再びヴァポレットに乗って、アカデミア美術館へ。
ヴァポレット余裕で元とれてるぜ。
アカデミア美術館、じっくり見たけど14ユーロは高い。高すぎる。
有名な画家の絵もそんなになかった。
暇なので、またヴァポレットに乗ってリアルト橋へ。
ヴァポレットに乗ってるとき風がすごく気持ちいい。
また自家製のジェラート屋を見つけたので、ラムとピスタチオ味にしたら、どちらも微妙だった・・・
自家製だからといっておいしいわけじゃないのか!
宿近くの店で、りんごとプラムを2つずつ買った。
宿に戻ってトイレでフルーツを洗ってから、預かってもらっていたトランクを持って駅に向かった。
フィレンツェへ電車移動するため、駅へ
駅に着いてみると、乗るはずだったフィレンツェ行き19時27分発の電車がどうやら遅れているらしい。
フルーツを食べて待つ。
待つのはもう慣れっこだ。
電光掲示板の表示を見ながらのんびり待っていたら、突然わたしたちの乗るはずの電車の表示が消えた!!!へ!???!
わけがわからなくて駅員に尋ねると、その電車はもう出発したと。
はぁ??わけがわからない。
もしや、電光掲示板の表示を更新するの忘れたとか?笑
駅員は「またか、」というような顔をして、23時30分発のローマ行きに乗れと言った。
4時間後・・・到着時間は真夜中・・・・
宿に戻って待機
とりあえず一回宿に戻って、荷物置きスペースで待つことにした。
トランクの整理をしたり充電したりして、時間が経つのをひたすら待った。
わたしがこうしてボーっとしている間に、友人はフィレンツェで泊まる予定の宿に、traffic accidentで着くのはmidnightになる、とメールを入れておいてくれた。
再び駅へ
電車の時間が近づいてきたので、再び駅へ向かった。
しかし23時30分になっても電光掲示板には表示されない。
またかよ!これで乗れなかったらヴェネツィアでもう一泊だ。
電車代もどうなるんだろう。
周りにはわたしたちと同じような境遇の人が20人くらいいた。
切羽詰まっているわたし↓
結局、電光掲示板に表示されたのは23時45分くらいで、電車が出発したのは24時くらい。
とりあえずは乗れて安心だったけど、なにがキツかったって、電車の中。
やっとこさ乗車、だが・・・
まるで寝台列車のように薄暗く、当初乗る予定ではなかったわたしたちのような人が溢れて、大きなトランクにまみれてぎゅうぎゅうづめだった。
外はもう真っ暗でさらに恐怖心を煽った。
しかも、この電車が着くのはどうやらもともとの予定であったサンタマリアノッベラ駅ではないらしい。
通り過ぎる駅には駅名が書いておらず、今どこにいるのか、どのくらいかかるのか全くわからないままだった。
泣きそうな顔で苦笑いをするしかないわたし↓
座っていた黒人さんが、「こっち座る?」と聞いてくれて優しいなと思った。
なんとか通路に座って(人が通るたびにごちゃごちゃになるが)、隣のおじさんと話をした。
彼はアラブ系?の人で、降りる駅やあとどのくらいで着くかを教えてくれたり、席が空いたらすぐに譲ってくれたりと、とても優しかった。
彼の隣にいるおじいちゃんもわたしたちと同じところで降りるらしく、おじさんは「駅についたらそこから4人でタクシーを拾ってサンタマリアノッベラ駅まで行こう」と言ってくれて、とても安心した。
人が降りて、ボックス席が空くと、そこにわたしたちを座らせてくれた。
そのとき黒人女性が足を伸ばして寝ていて態度がでかく、すごくいやなやつだった。
でもわたしはすでにボロボロで、そんな状況でもすぐに寝てしまった。
しばらくして、ちゃんと席を予約していた人が「そこはわたしの席よ」と言って、わたしの席を指差したので、わたしが席を立とうとしたらおじさんが、君はわたしの席に来なさい、と席を交換してくれた。
どうやら到着したようだ
どうやら目的の駅に着いたらしく、降りる人が荷物を持って通路に並びはじめた。
わたしたちは列の最初の方に並ぶことができた。
電車が止まり、ドアが開いたが、そこはホームではなく線路だった。
なにかおかしいと思いながら、前に並んでいる台湾人3人に続いて、友人が降りた。
わたしもそれに続いて降りようとしたその途端、うしろのほうから「not station!」と叫ぶ声が聞こえた。
わたしも必死に「not station!」と叫び、降りてしまった4人は急いで線路から車内に戻った。
駅じゃないのになんで止まって、なんでドアが開いたんだよ・・・。
泣きたかった。
「not station!」と叫んでくれた若者のひとりが、駅員に聞いてきたことをみんなに伝えていた。
もうみんなで協力するしかない。
友人の顔を見ると、いつ泣き出してもおかしくないような表情だった。
きっとわたしもそうだったと思う。
たとえ無事サンタマリアノッベラ駅に着いて予約していた宿にたどり着いたとしても、チェックインの時間はとうに過ぎているし、深夜4時に入れてくれるかは不確かだったので、不安は最後まで拭えなかった。
電車内はWi-Fiもないので、さっき宿に送ったメールの返信も見れない。
本当の駅まであともう少しかかるらしい。
今度こそ本当の駅に到着
やがて駅に到着した。
今度こそ本当に駅らしい。
下車してみると、すごく寒くて、それに怖さもあって震えた。
わたしたちはあの親切なおじさんの後についていこうとしたが、彼はわたしたちと目を合わせようとせず、トランクを持つわたしたちがついていけないような速さで歩いた。
そういえば駅に着いて降りる準備をしているとき、4人でタクシーに乗ろうと約束したおじいちゃんが見当たらなかったので、おじさんに「あのおじいちゃんは?」と聞いたら、「知らないよ」と返されて、え、探さなくていいの?と思った。
同じ駅で降りた15人ほどがタクシーを待った。
最初の1、2台目はすぐに来た。
親切だったおじさんは、なんてことのないような顔で、3人の台湾人と共に1台目に乗っていった。
簡単に裏切られた。
3台目からはなかなか来なかった。
たまたまいた日本人のカップルに話しかけて、4人で乗ることにした。
乗り合わせたふたりはとてもつまらない人で、イライラした。
自分から質問をしたくせに、返答したらそれに対して反応しない。
そんなんなら無理に質問してこなくていいのに、と思った。
心身ともに疲れていて、気が立っていた。
目的地のサンタマリアノッベラ駅についた。
カップルの女の方は、わたしたちのことを心配してくれたが、軽くお礼を言って別れた。
サンタマリアノッベラ駅に到着。ここからが問題の宿探し
さて、早朝4時。
あたりはまだまだ暗い。人もいない。
ここからはわたしたち2人だけで宿を探さなくてはならない。
そのままさっきのタクシーで行けばよかったのに、なぜか歩いて宿を探すことになった。
駅のすぐ近くにマックがあり、Wi-Fiも繋がるし、もしチェックインできなかったらマックオールをすることにした。
ものすごい安心感だった。
フィレンツェの道は複雑でわかりにくく、おまけに真っ暗なので地図に強い友人でも迷っていた。
とにかく、朝4時の外国で、女2人で迷子は本当に心細かった。
しかも、着いたとしても部屋に入れる保証はどこにもないのだ。
道がわからなくて途方に暮れていたとき、ビルの警備員がシャッターに張り紙を貼っていたので道を聞くことにした。
親切に説明をしてくれ、道はわかったのだが、行きたい方向に見るからにヤンチャな若者たちがたむろっていて、とてもじゃないけどその道は通れなかった。
立ち往生するわたしたちを見かねて、警備員が「ちょっとこっちへ来て」と。
「ここに荷物を入れなさい。車に乗って一緒に探そう」と、仕事用の車に乗せてくれた。
座席は運転席と助手席の2つしかなく、わたしたちは助手席にふたりで座った。
ここでもないあそこでもないと、番地を読み上げながら一緒に探して、ついに宿に着いた。
もう感謝でいっぱいだった。
ついに宿に到着
祈るような気持ちでブザーを押した。
警備員はそのあいだも待っていてくれた。
ビーーーーーーーという音が鳴ってドアの鍵が開いたとき、奇跡が起きたと思った。
警備員も一緒に喜んでくれた。
わたしは必死に宿を探している間も、正直部屋に入るのは無理だと思っていた。
常識的に考えて、朝4時にチェックインしようなんて絶対無理だ。
「Hi!よく来たわね!」と言って、ブロンドの髪がきれいで若くて笑顔が素敵なオーナーが迎えてくれた。
そのまま重いトランクを上まで運んでくれた。
sorryと何回も謝ったが、それでも笑顔でいてくれた。
「よく来たわね!!寝ている人がいるから静かにね(ウインク)。とにかく今日は寝て、お金とかはまた明日。あなたたちの部屋はここよ!おやすみなさい」と投げキッスをしてくれた。
部屋に入り、ふたりっきりになったとたん、ぷつんと糸が切れ、ふたりとも泣いた。
お風呂に入り、ドライヤーはせず、5時半に寝た。
壮絶な1日だった。
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