【2017 イラン⑤バンダル・アッバース】マグロと米と日本人

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メイです。

現在ペルーのアレキパです。

だいたい1ヶ月ぶりのブログ更新です。笑
いいんです、私たちはブロガーじゃないので。
おかげで記事は溜まっていますが…!

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    バンダル・アッバース3日目

    2017/8/7 バンダル・アッバース

    昨日は遅くまで盛り上がったので、朝は遅かった。
    アリアはすでにオフィスに行っているようだったので、昨日の残りのビリヤニと、アリアが出しておいてくれた卵とチーズとプチプチみたいなパンを食べた。

    ▼プチプチ、味は普通です。

    部屋でパソコンをやっていると、アリアが姉と従姉妹と一緒に帰ってきた。

    姉は普通にシュンと握手。
    従姉妹は握手はせず、「宗教上あなたと握手できないことを謝る」と言っていた。
    彼女は敬虔なムスリムで、アリアでさえ従姉妹と触れたこともないらしい。

    ママ手作りのマグロとトマト

    昼ごはんはみんなで一緒に、アリアのママが作ってくれた新鮮なマグロとトマトの料理(軽く焼いてから煮込んだか蒸したかした感じの)!

    ライムを絞って食べる。
    これはめちゃくちゃおいしい!
    そんなお腹が空いてなかったけれど、ひとくち食べたら急に食欲が湧いてきてバクバク食べた。

    塩とオイルとターメリックとその他スパイスで作ったらしい。
    とてもシンプルな味で、本っ当においしかった。

    イランのご飯はオイルと塩で炊く。
    ご飯だけでも食べられるくらい味があるのだけれど、マグロとトマトの汁をご飯にかけて食べたらもう最高。

    アリアはトマトの皮を残していた。
    それとマグロの血合いの部分、これはバンダルの人は嫌いらしい。

    遅くに繁盛するスーパー

    夜は一緒にスーパーに行った。
    イランでスーパーに行くのはこれが初めてだ。

    22時近いのにお客さんがたくさんいて、魚専用売り場にはこの時間でも魚がたくさん並べられていた。
    この時間混むのが普通らしい。
    昼は暑すぎて(40℃とかそれ以上)、外に出れたもんじゃないからね。

    オリーブを試食させてもらったけれど、信じられないくらい塩っ辛くて酸っぱい。
    イラン人は、塩が濃いし、酸っぱいのが好きすぎる。

    ▼ピクルスの種類がとても多い

    ▼チーズも豊富

    ▼子供用のミニミニカート

    そうだ!食べ物をもらってばっかりだから、今日はこれから日本食を私たちが作るよ!と提案してみた。

    パッと思いついたのが肉じゃがと親子丼だけど、肉じゃがは豚肉だから却下。
    親子丼で決定。
    材料はすべてアリアの家にあるから買わなくていいと言われた。(意味あるのか)

    さて帰ろう、と思いきや、鶏肉屋で鶏2キロ、八百屋でスイカ丸々1つ、ナッツ屋でひまわりの種(ポテチを食べすぎたときの舌のひりひりを10粒食べただけで感じるほど塩が濃い)、パン屋で豆の酸っぱい煮物を買って、知り合いとおしゃべりして……家に着いたのは23時近く。

    アリアはダイエットしているけど、食べる時間を早めるだけで痩せると思うよ?笑

    ▼イランはフルーツ天国

    イランの米で親子丼

    そんなこんなで、こんな時間から親子丼を作り始めた。

    アリアが使っていいと言ってくれた凍った骨付き鶏(部位は混ぜこぜ。主に胸肉)を使って、調理開始。

    アリアの醤油は、日本の醤油とは味が違った。
    なんかいろいろ混ざっていて、納豆についている醤油みたいな味。
    そして、酒(料理酒)がない。

    凍った骨付き鶏肉・変な醤油・酒なし・ほんだしでうまく作れる自信は、ない。笑

    アリアは明日のBBQの仕込みをしている。
    慣れた手付きでいろんなスパイスを叩いて砕いたりミキサーで混ぜたりして、チキンをヨーグルトに漬けて完了。

    アリアが、私たちが作っている様子を見て、「オイルもスパイスも使わないのか?食べるときに香りが口の中に広がらないじゃないか!」とびっくりしていた。

    イラン、特にバンダルの人は、オイルとスパイスなしでは絶対に料理できないらしい。(だから太るんだとも言っていた)

    「日本料理はスパイスは使わない。出汁を使うんだ。」と言ったけれど、「出汁(Stock)」が通じなかった。

    親子丼は一応完成したけれど、やっぱり味は微妙だった。

    しかも、ご飯は昼の残り。
    つまり、塩とオイルたっぷりのご飯だ。
    それと一緒に食べると、親子丼は全く味がしない。完全に負けた。

    ▼もちろんどんぶりはない

    アリアは早速自分流にレモンを掛けたり、酸っぱい豆の煮物とごちゃまぜにしたりしてアレンジしている。
    悲しいやら悔しいやら……。
    日本に来たらそんなこと絶対にさせないくらいおいしいの作ってやるからなぁ!!!

    とにかく、イランの米に日本料理は合わなさすぎた。
    酸っぱいものの方が合うので、私たちも親子丼をいろいろアレンジして食べた。笑

    そういえば、日本人は「日本の米が一番おいしい」と思っている人が多いと思うけれど、わたしは違うと思う。

    タイ料理にはタイの米。
    インド料理にはインドの米。
    バングラディシュ料理にはバングラディシュの米。
    イラン料理にはイランの米。
    そしてもちろん、日本料理には日本の米が合うというだけの話だと思う。

    それをこれまで自分たちの舌で実感してきた。

    イラン料理に日本の米は全然合わないし、日本料理にイランの米は全然合わない。
    その国で穫れる米に合った料理が開発されているんだと思うと、とてもおもしろい。

    ▼ノンアルコールレモンビール

    侍と自殺の国

    食後はまたいろんなことを話した。

    侍について。
    イランでは侍が人気らしい。
    侍はいるのか?とか本気で聞いてくる。
    アリアは、侍の振る舞いや礼儀の正しさが好きらしい。
    「七人の侍」を見て知ったらしいけど、わたしは見たことがない。
    この映画が好きなんだと外国人に言われることが多いから、いつか見なきゃなと思っている。

    日本人がクレイジーに働くことについて。
    わたしの見解で、日本人の性格のダメなところを言うと、
    「でも日本は素晴らしい製品を作るじゃないか。中国製と韓国製と違う。洗濯機は7年使ってるけど全然壊れない。そして日本の経済は世界的にもビッグだ。」と言う。

    でもアリアの家の中を見渡してみると、テレビはLG、冷房と冷蔵庫はサムスンだ。
    「こういうことだよ」と言うと、「買おうとしても売ってなかったんだ」って。
    今、日本の経済があまり良くないのは、海外の家電を見ればよくわかる。

    確かに、日本の製品はクオリティが良い。だけど高い。
    中国や韓国の製品はクオリティは悪くない。そして安い。
    だから世界の人々は中国製や韓国製を選ぶ。

    日本人の自殺率の高さについて。
    この話題は、外国人と日本の話をするとき、かなりの頻度で話題にのぼる。
    「日本人は働き詰めで自殺が多い特異な人たち」と世界に認知されているようだ。

    アリアは、「失敗したり嫌なことがあったら、また立ち上がればいいじゃないか!
    どうしてすぐ落ち込むんだ。人生はあっという間だし、遊んで旅して人生を楽しまなきゃ。なんでそれができないんだ。それを学校で教えてあげたらいいんだ。」って。

    まるで私たちが怒られているような感じになった。笑

    当たり前のように他の国の人がしてることができない日本人。
    仕事詰めで人生を楽しむことができない日本人。

    私たち2人のように旅に出る人はそんなに多くはないんだよ、と言ったときのアリアの顔は面白すぎた。

    私たちから見ても、日本人は働くことが第一で、その辛さをごまかす程度の遊びや楽しみにテキトーにお金を使う、という感じに見える。
    だから、思いっきり楽しんでいる人を見ると疎んだりする。だから、有給も使えない。
    会社のための個人じゃなくて、個人を豊かにするための会社なのに。

    もちろんそういうのは全員じゃないし、最近は変わってきていると信じたい。

    日本人は礼儀正しくてお互いを尊敬しあって、おまけに作る製品はすばらしい。
    一方で、日本人は狂うほど働いて人生を楽しめず、自殺してしまう。

    海外から見て、日本ってそんな認識。

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