メイです。
現在モロッコのトドラ渓谷です。
まだしばらくいます。
今日、パンをこねて手作りしましたが、あまり安くあがらなかったのでもうやりません。
普通にホブス買います。
ラホール博物館と停電
2017/5/10 ラホール
スカーフの利点
昨日は暑くて、眠りにつくまで時間がかかった。
やっと眠りについても、停電で扇風機が止まってしまうと、また暑くて目が覚める。
その度に起きて、ハッカをかけなおす。
朝ごはんを買いに外に出てみると、近くでちょうどいいものをやっている店もなかったし、商店も閉まっていたので何も買えなかった。
わたしだけチャイを飲んで帰り、シュンは自分でコーヒーを淹れに先に戻ることにした。
一人でチャイ屋に座っていると、より鋭く感じるいくつもの目線。
あ~そんなに見ないでくれ~
目線を遮るため、被っていたスカーフでさらに深く顔を隠す。
便利だな、スカーフ。
イスラム教の国に来たのは今回の旅でこれで2回目だけれど、1カ国目のバングラディッシュはスカーフをかぶらなくても平気な国だった。
けれどもここパキスタンは、強制ではないけれど、旅行者もかぶった方がいい国。
スカーフのなにが嫌かって、とにかく暑いこと。
わたしの持っているスカーフは、ラオスのナイトマーケットで買った「ちょっとした防寒」用スカーフなので、めちゃくちゃ暑いこの時期のこの地域で「ちょっとした防寒」をすると、耐えられないくらいの暑さになる。
でも、昨日1日スカーフを被ってみて、いくつか利点があることに気づいた。
それは、日焼け防止になること、髪の毛を気にせず外に出られること、そして人々の視線を遮られること、だ。
特に、わたしは人に見られることに特に嫌悪感を抱くので、スカーフで視線を遮れることはありがたかった。
ここではスカーフを被っていようといまいと、外国人なら熱い視線を浴びることになる。
でも、こちらがそれを視界に入れなければ、見られていることに気づかないで済む。
むりやり感は否めないけれど、単純にストレス軽減にはなった。
スカーフの嫌なところはやはり、暑くて顔だけでなく服も汗でびしょびしょになることと、視界が狭まるので左右から来る車などに気づかないことがあること。
滝のような汗を流しながら熱いチャイを飲んで帰宅すると、やはり宿は停電していた。
案の定シュンはコーヒーを飲めていなかった。
停電なので、部屋にいたって何もできない。
それならばもう出かけてしまおう。
忘れられないチキンカライ
今日の目標は、ATMでお金をおろすことと、 ラホール博物館に行くこと。
宿の近くには6,7軒ATMがあったけれど、ことごとくダメだった。
とにかく色々試したけれど、お金をおろすことはできなかった。
とりあえず博物館に向おう、ということで途中でブランチ。
鍋が並んでいたお店で、チキンの煮込みらしきものを注文。
値段を聞いても言葉が通じなくて、とりあえず1つだけ頼んだのだけど、もしかしたらお金が足りないかもしれない。
テーブルに置かれる3皿。
チキンが思ったより量が多い、ナンはすごく大きい、サラダまでついて……!
やばい、これ高いやつかも……
ま、とにかく食べよ。
おいしい!!!
超おいしい!!!
ほろほろチキンにほんのり甘みのあるカレー。
上に乗った生姜と、あんまり辛くない青唐辛子も最高。
久々の生野菜も超うれしい。
あとで調べてみたら、チキンカライは水は使わず、野菜の水分(主にトマト)だけで調理するのだそう。
そして「カライ」とは、この中華鍋のような鍋のこと。
あ~さっそくおいしいもの見つけちゃった。
インドで失っていた、食べることの楽しさをまた思い出した。
気になるお会計。
財布の中身は130ルピー。今食べたチキンカライは、、、112ルピー(約120円)!セーフ!
え、ていうかめちゃくちゃ安い。
いや、めちゃくちゃではないけれど、インドよりも全然安い。
インドでこれと同じようなものを頼もうとしたら、2倍はかかる気がする。
それにしても本当においしかった。
またここまで歩いてでも食べに来たい。
▼おいしいか?と聞いてきてくれたお店のお兄さん
ラホール博物館へ
ラホール博物館に到着し、セキュリティチェックを受けてとりあえず敷地内へ。
チケット代を確認すると、外国人は400ルピー(約430円)だった。
高いよ~パキスタン人は20ルピーなのに~
残金のない私たちは、再びATMを探してお金を下ろしに行ったけれど、やはり普通に下ろすことはできず、結局クレジットカードでキャッシングすることにした。
博物館に戻って入場。
スマホも預けて、カメラ撮影も禁止。
思ったよりも広くてきれいな博物館だ。
社会科見学?の女子学生たちがたくさんいる。
学年はバラバラで、3年生~6年生くらいの女の子たちが混ざっているように見える。
こっちの学校は小学生のときから男女別なのかな?
女の子たちは展示物よりも私たちの方に興味津々で、不思議そうな顔をした子や、物影からニコニコこちらを見てくる子もいる。
「ハイ」と声をかけてみると、恥ずかしいのか走って逃げて行ってしまった。
やがて握手を求めてきたり、「What is your name?」などと声をかけてくれる子が現れた。
それが噂になったのか、何人か元気な子が走ってきて「ハローハワユー!」、「フォトグラフ!」、「シグネチャー!」、「サインプリーズ!」。
そしてだんだん増える女子生徒たち。
ついには15人くらいに囲まれ、記念撮影が始まった。
おいおい、この博物館は撮影禁止だぞ?と思いつつ、なぜか先生もちゃっかり写っていたのには笑った。
写真を撮るときにわたしがスカーフを取るか迷っていたら、「いいのよ!取っちゃって!」みたいな女子たちの応援をもらった。
そしてスカーフを取ると、「わーお」みたいな小さな歓声。
汗でベタベタボサボサな髪だけど、「ナイスヘアー」とお世辞を言ってくれた子もいた。
15人が去ると、また次の15人、みたいに写真撮影や握手を求められまくる。
1回握手したのに、もう1回求めてくる子もいて、終わらない終わらない。
そんな中シュンはというと、完全に蚊帳の外だ。
撮影係もシュン。
イスラム教では男女の区別がはっきりしていて、異性に気安く話しかけたり、握手したりする文化はない。
だから基本的に女子は女子にしか興味を持たない、というか持ってはいけないのだと思う。
パキスタン2日目でも、その空気はすぐに感じた。
でも、それは意外にも心地の良いものだった。
女子同士なら、外国人のわたしでも無条件にすぐに仲良くなれそうな空気。
なにも言わずとも目だけでわかり合えるような、「女子同士の結束」みたいなものを強く感じた。
やがて、紙とペンを持ってくる子が現れ、それからはもう大変。
「サインを書いて!」
「あなたの家族の名前を全部書いて!」
なんでわたしはパキスタンに来て、親の名前を大量に書いているんだ。笑
この人たちにとって家族というものが何よりも大事というのは知っていたけれど、他人の家族まで気になるものなんだなと思った。
これが日本だと、本人の歳とか出身地が気になるところなんだけどね。
家族のことを聞いてくるときの順番も興味深かった。
まず、マザーとシスターの名前を聞いてから、ファザーとブラザーの名前を聞いてきたり、マザーとシスターの名前だけを求めてくる子も何人かいた。
やがて、「そこにいるあなたのブラザーの名前は?」と、だんだんとシュンにも興味を持つ子が現れた。
ほとんど英語が通じないので、「ハズバンド」が通じたかどうかはわからないけれど。
そこからシュンにサインを求める子が出てきて、こうなるともう止まらない。
今度はみんながシュンのサインと家族の名前を書いてもらいに、シュンの元へ殺到する。
しばらくわちゃわちゃしていると、高学年のお姉さんもしくは若い先生が「ほらほらあんたたち、困っちゃってるでしょ!ごめんなさいね」と助け舟を出してくれて、人数は減っていった。
それでもちょいちょい2周目に来る子がいたけれど、帰る時間になったらしく、そのうち誰も来なくなった。
ああかわいい。ほんとにかわいい。
わかるんだよね、小学生の頃とかって、無駄にサイン欲しくなったりするんだよね。
そのノートが宝物だったりするんだよね。
最初「ハイ」って声をかけたときに逃げていった照れ屋さんが、静かにノートとペンを握りしめて持ってきたときには、かわいすぎてほっぺプニプニしたくなった。
ほっこりしたところで、やっとゆっくり展示物を鑑賞。
説明がほぼなかったので眺めて楽しむしかなかったけれど、仏教関連、シーク教関連、他国からの工芸品、武器や企画展などそこそこ楽しめた。
帰りにラッシー。
ミルク半分、ヨーグルト半分という感じで、かなりサラサラで甘さ控えめ。
1つ頼んだのに2つ来たし、1杯20ルピーって言っていたと思ったのに50ルピーだったし、とにかく意思疎通ができない。
昨日から思っていたけれど、英語じゃダメだ。
ウルドゥー語を学ばないと。
停電と夜ごはん
宿に戻ったら、また停電。
本当にラホールは停電が多すぎる。
14時20分から15時15分くらいまで停電。
16時15分に一瞬電気が消え、点いたと思ったら17時15分からまた停電。
勘弁してくれ~。
計画停電らしいけど、ちゃんと計画してる?
宿の近くの食堂で夜ごはん。
チキンのホルモンのカレー。
レバーとか、他の部位もあった。
なかなかおいしい。
ちょっと辛くて味は濃いけど、いい感じ。
めちゃくちゃビールに合いそうな感じだったけど、コーラで我慢。
ナン3枚食べて、全部で100ルピー。
安いなぁ。
ああ、でもやっぱり今日の昼ごはんがおいしかったなぁ。
何度でもぶり返すあのおいしさ。
夜も停電祭り。
何度かの停電に耐えながらシャワーを浴びる。
寝ようとしたときに、また扇風機が止まる。
やれやれ……
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