【2017 バルカン半島⑤ ベラト~ティラーナ】旧市街の散策

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シュンです。

世界旅行記、2017年11~12月のバルカン半島(アルバニア)夫一人旅編です。
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    ベラト旧市街の散策

    2017/11/28 アルバニア ベラト

    朝起きたらすごく寒かった。昨日の夜、なんだか寒そうな街だなと思っていたけれど、本当に寒かった。この寒さ、写真では伝わらないかな。

    ここは朝食付きの宿なので、着替えて朝食を食べに行く。
    フレンチトーストとコーヒー。

    午前から街歩きにでかけた。
    べラトは「千の窓の街」と呼ばれている。たしかに、窓はたくさん見える。

    この丘の上にある城壁の中の旧市街に向かう。

    途中で見つけたパイ屋。聞いてみると、ズッキーニやトマト、チーズが入っているらしい。
    ズッキーニのパイを1つ買った。40レク(約40円)。まだ温かくてうまかった。

    急な坂道を登り、城壁の入口へ。

    ここは観光地なので観光客が何人かはいるが、あまり多くない。

    あちこち崩れかかっている城壁には自由に登っていいようなので、高いところに登って街を見下ろすと、素晴らしい眺めだった。

    オフリドとはまた違って、レンガの屋根と川と畑とちょっとした住宅街。
    素朴で穏やかな風景と人が少なくてひんやりと冷たい空気が印象的で、「旅だなあ…」と感じ入る。

    ▼日本の田舎みたいだなと思った景色。川と水田に見えなくもない

    途中、ベンチで休憩して、昼食用に持ってきたサラミとパンとりんごを食べる。

    ベラトの旧市街もオフリドと同じで民家が多いようで、地元の人の生活エリアを勝手に徘徊している(実際そうなのだけれど…)ような複雑な気分になりながらも、いろいろな道を歩き回った。
    なんでこんなに観光客が少ないのだろう。

    ▼ここだけ人がいた

    旧市街を出て、坂を下る。

    その後は新市街のようなエリアも歩いてみた。
    人がまばらで不気味な一直線の大通りが、中国の地方都市みたいだった。

    ▼上から見た大通り

    スーパーでビールとパンを買って、八百屋でトマトと柿を買い、コーヒー豆屋でコーヒー豆を買った。

    宿の猫とすこし遊んで、夕飯は昨日買ったサラミとパン、トマト、柿。柿がうまい。
    おっちゃんに紅茶をいれてもらい、部屋に戻る。

    ベッドに座っていると、おばあちゃんが部屋に入ってきて、ペットボトルを布団の足元に入れてニコッとして帰っていった。
    なんだろうと思って見てみると、、風呂ぐらいの温度のお湯が入っていた。湯たんぽ代わりということだ。
    そんなに温かくないけれど、でもなんかこういう親切は嬉しい。

    日本の話、ベラトからティラーナへ

    2017/11/29 アルバニア ベラト~ティラーナ

    朝起きてシャワーを浴びたら途中で水になった。今日もめっちゃくちゃ寒い。

    朝食を食べているときに、隣の部屋に泊まっていたらしいアルバニア人の姉妹と話した。
    首都のティラーナから来ていて、2人とも英語がうまい。

    今日はアルバニアの祝日で、ティラーナでは色々な博物館に無料で入れるらしい。
    ちょうど今日ティラーナに行くから、着いたら夕方であまり色々な場所には行けなさそうなので残念だ。

    次に日本の話。
    ”日本の24歳の女性が過労で自殺した”というニュースを見たと言われた。

    これは数年前のニュースだと思うが、海外の人と日本の話になると、アニメ、マンガに次いで過労や自殺の話題はよく出てくる。

    色んな人に「どうして日本人はそんなにたくさん働くんだ!?そして自殺するんだ!?」と真面目な顔で聞かれるが、僕はいつもうまく答えられない。

    まあ、日本ではボスが働いていたら定時を過ぎていても帰りにくい場合があるとか、サービス残業や早出、会社のために一生懸命働くことが美しいと考えている人が一定数いるとか、日本経済はピークと比べると落ちてきていて、働いても物価の割にあまり稼げないし未来も暗いと感じて、ただ生きるために働いているという人もいる、自殺はしないけれど幸福とは感じていないという人はたくさんいる、みたいなことを一応いつも説明する。

    ただ、そうは言っても(数字上)世界で日本よりも経済発展している国なんてほとんどないわけで、むしろ日本と同じくらいか場合によっては日本以上とも思われるアメリカ、イギリス、オランダ、北欧諸国やシンガポール、香港の人たちからでさえ、日本はすごいでしょ?、と一定のリスペクトは感じる。

    その辺の人にすら日本経済があまり良くないという話がピンとこないのに、その他の国の人に対して、日本は稼げなくて、とか日本は今お金なくて、とかそんなことを言ったって「なんのこっちゃ!?」ってなるのは当たり前かもしれない。

    例えば、ウクライナでは今大学教授でも月収が300ドルとかの場合があると聞いた。
    もちろんあらゆる状況が違いすぎるので単純比較はできないが、経済や治安、社会情勢の面で日本が世界トップレベルのグループに入るのは間違いない。

    経済力と幸福が結びつかないということはもはや分かりきってはいるが、いまだ世界が羨むような日本という国で生まれ育って、教育を受けて職に就けて、それでなぜ悲観したり死ななきゃいけないんだ?という疑問を持つ人たちの気持ちは分かる。

    海外の人と日本の話をするとき、こんな暗い話ばかりなのが残念だと最近よく思う。
    もっと明るい話をしたいけれど、世界のみんなが知ってる日本のニュースはそういうのばかり。

    悲しいことだが、こんなに有名な国なのにアニメ・マンガ以外のカルチャーは知らない人が多い。

    それでもアルバニアに比べれば贅沢な悩みかもしれない。
    今までジャパン、トーキョーと言ったときに知らないという反応をした人にはほぼ会ったことがない。アルバニアを知らない日本人はそれなりにいると思う。

    そんなこんなで彼女たちにティラーナへの行き方を聞いて、部屋に戻ってパッキングをして出発。
    昨日のパイの店で今日はほうれん草のパイを買い、市バスでバスターミナルに行き、ティラーナ行きのバスに乗る。

    コーカサスのマルシュルートカみたいな小さいバス。

    ティラーナに着いてバスを降りると、多くの人が行きかい、「タクシー、タクシー」と叫ぶ声が響いている。
    少し東南アジアを思い出して懐かしくなった。

    予約した宿まで3kmくらい、一本道をひたすら歩く。
    この道だけの印象だけど、ティラーナはすこし中国っぽい気がする。通りの幅が広くて1ブロックが大きい。
    どの国でも首都にはこういう場所がありがちだけど。

    予約しておいた台北ホステルという宿に着き、荷物を置いて、今日は博物館が無料だということを確認して外に出る。

    見つけたパン屋でトマトパンと、パイ屋台でチーズパイ。
    アルバニアではパイが人気なのかな?

    アルバニア国立歴史博物館。外観がかっこいい。
    入場無料の日だからか、けっこう人がいた。

    中もかなり立派で広かった。でもなんか中世が抜けていたような。

    古代~現代と幅広い展示の中で、珍しく古代のほうがちょっとだけおもしろかった。ギリシア風の彫刻などが多く、”ザ・博物館”という感じ。

    後半、20世紀の方は人々の写真とか所持品だとかの展示が多い。こういうのはなかなか難しいんだよな。

    博物館を出て、次は美術館に行こうとしたが、歩いて探しても見つからなかったので諦めた。
    歩きまわったエリアは道幅が広くて横断歩道が少なく、1ブロックが大きくてここもまた中国っぽいなと感じた。

    色々散策したけど今日はあまり面白いものは見つけられず。
    ATMでお金をおろして、スーパーでビールを買って、八百屋で玉ねぎ、トマト、いんげん、柿を買って宿に帰った。

    キッチンで夕飯を作って食べ、共用スペースに座ってコーヒーを飲んでいると、同じ部屋のマレーシア人女性が「クッキー食べる?」と話しかけてきた。

    「おお、ありがとう。1枚もらいます」
    「お茶飲む?」
    「今は自分で持ってるからいいや」
    「いやでもこれはスリランカで買ったスペシャルフレーバーでおいしいよ?」
    「じゃあもらうわ!ありがとう」

    他の人が来ると、また「クッキー食べる?」と話しかけている。
    「お母さんかよ!笑」
    「早く新しいクッキーが買いたいんだよね」

    彼女は中国系のマレーシア人で、マレー語の他、英語、中国語も普通に喋れるらしい。
    見た目は中国人ぽいが、クリスチャン。

    外が賑やかだと思ったら、広場で独立記念のコンサートが行われているらしい。

    ちょうど見に行くという女性2人と外に出てみると、もう終わって帰る人でいっぱいだった。
    すこし周辺を歩いてみて、2人は飲みに行くらしいが今日は疲れたので宿に戻ることにした。

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