2014.2.6~3.6 ポルトガル、モロッコ、イスタンブールを旅行したときのフェズの記事です。
フェズ旧市街の迷宮
2/15 フェズ
ユースにはちゃんとした朝食が付いていた。
部屋には誰も来なかった。ドミトリーを1人で使うことほど寂しいことはない。
広く使えてお得な気もするけどやっぱり寂しい。
ユースのある新市街からメディナまでは結構遠いので、旧市街の安宿に移ることにした。
ホテルアガディール。
英語がペラペラで親切なお父さんとアラビア語、フランス語しか話せないけど優しいお母さんが経営するきれいな安宿。旧市街のユダヤ人地区にあって一泊シングル55DH。
荷物を置いて旧市街を散策した。
広場で子どもたちがサッカーをやっている。モロッコではサッカーが人気だ。
カフェではみんなサッカーを見ているし道端や広場では子どもたちがボールを蹴り合っている。
モロッコに来てから、よく「ホンダ!」と声をかけられる。3年前にイタリアに行ったときはまだ「ナカタ」だった。
仲間に入れてもらって30分くらい一緒にサッカーをした。
道行く人が代わる代わる参加してきたり、ホンダ!ナガトモ!と声をかけてくる人がたくさんいて嬉しかった。
いい汗をかいてお腹が空いたところで、ちょうどいい食堂があったので昼食を食べた。
「ビサラ」という、乾燥そら豆のポタージュのようなものに粉唐辛子、クミン、塩で味を整えるスープ料理。
ホブスというモロッコ定番のアラビアパンとミントティーがついて5DH。
よく混ぜてからホブスをちぎってたっぷり浸して食べる。
「ホブスを左手で持って右手でちぎってビサラにつけて食べるんだよ」と隣のおっさんが教えてくれた。
みんなそうして食べているかは分からないけど真似をする。
ほんのり香るクミンが癖になる。
午後はメディナの中を歩いてみることにした。
フェズのメディナは世界最大の迷宮と言われている。
狭い路地が複雑に入り組み、店舗と住居が詰め込まれ、人や猫や移動屋台やロバがせわしなく行き来する。
何度か角を曲がるともうそこがどこだか分からなくなってしまう。
メディナの中にはなんでも揃っている。好奇心を刺激して身体を熱くさせるような活気がある。何時間でも歩いていられる。
すっかりフェズの魅力にとりつかれて、あてもなくメディナを彷徨った。
夢中で歩き回っているうちにいつのまにか迷子になった。
狭い路地に入り込んでいて自分がいる場所も分からないし帰る方向も分からない。
座って話をしている中年女性に道を聞くと、近くで遊んでいた子どもたちが寄ってきて送ってくれると言った。
チップをくれと言われるだろうなと思ったけど帰れないよりはましなので頼むことにした。
子どもは5人いてみんな元気だった。
途中で何度も止まってはちゃんとチップをくれるのか(1人2DHを要求してきた)を確認しながら30分くらい歩いた。
2DH払うから1人でいいと最初から言ったけど誰も聞いてなくて全員ついてきた。
さすが住んでるだけあって、全く分からない細い道をサクサク進んでいった。
メディナの入り口、ブージュルード門に着くとやっぱり1人2DHを要求してきた。
1人でいいと言ったのに勝手についてきただけだから2DHだ。と言いくるめてお礼を言って早歩きで帰った。
30分も歩かせて、しかも日本円で考えれば5人で10DHで約120円だからケチケチするところではなかったのかもしれないな、でも全員で案内してくれとは言ってないからな…
と思いながら宿に戻った。
夕飯は宿の近くのユダヤ人地区で食べた。
昼に開いていた食堂が7時過ぎには閉まっていた。
▼屋台で売っていたひよこ豆1DH
▼ソーセージの千切り、ライス、マッシュポテトのサンドイッチ5DH
▼飲むヨーグルト3DH
▼ケーキ2DH
ユダヤ人地区は閉まるのが早く、7時半頃にはほとんどの店は開いていなかった。
宿に戻ってしばらくアリーと遊んだ。
明日はまたメディナに行こうと思った。
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