【2017 ハンガリー①クラクフ~ブダペスト】意識を失う

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メイです。

世界旅行記、2017年11月のポーランド~ハンガリー編です。
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スプーンとザピエカンカ

2017/11/10 ポーランド クラクフ~ハンガリー ブダペスト

いつぶりかの朝ごはん付きの宿だ。
パン、ジャム、チーズ、コーンフレーク。

食べようとしても、スプーンがない。
他の人たちもスプーンを探してきょろきょろしているけれど、誰も見つけられない。
ひとりが補充しに来たスタッフに「スプーンはないか」と聞くと「スプーンはない」と。

その人は「Strange…」とつぶやき、その場にいたみんなが大きく頷いた。
なければないで、みんなコーンフレークをフォークで食べたり、コーヒーに入れる砂糖をナイフで混ぜたり。
それ以外はけっこうちゃんとした宿だったから謎だった。スプーンくらい買えばいいのに。

11時チェックアウト。
バックパックは宿に置いておけるけれど、共有スペースに居座ってはいけないらしい。
昼ごはんに袋ラーメンを食べる計画は崩れた。

私たちは今日、ブダペスト行きの夜行バスに乗るので、それまで時間をつぶさなきゃいけない。

とりあえず昨日行ったユダヤ人街でザピエカンカを食べることにした。
観光ツアーの一行がいて、ガイドが「これはポーランドの伝統的なジャンクフードです!」と紹介していた。

できあがるのを待っていたときに、鳩が焼く前のザピエカンカをつついて食べているのを目撃してしまった。
自分たちのザピエカンカではないと思いこんで食べた。

▼1人が見張り役をしている

▼そして知らん顔

▼マッシュルームとチーズとケチャップが乗っている。サイズが大きく、シンプルでおいしい。

シュンがサッカー日本代表の試合をパソコンで見るため、マクドナルドへ。
日本対ブラジルは1-3で負けたらしい。

試合後も日が落ちるまでマックに居座る。
朝送ったAirbnbのリクエストが承認されて、やっと宿が決まった!
これでブダペストでゆっくりできるぞ~

宿に戻ってバックパックを回収。

意識を失う

駅前のスーパーで、パンとベーコンとチーズを買った。
そして同じモール内のフードコートの席に座って、夜ご飯を食べることにした。
閉館1時間前のフードコートは空いていて快適だ。

席について、さあ食べよう、とシュンがベーコンの包装をアーミーナイフで開けようとしたとき、事件が起こった。

シュ「やばい」
メイ「なに」
シュ「手切っちゃった。けっこういった」

まぁ大丈夫だろうと思ったけれど、顔を見るとけっこうマジっぽい。
「やばいじゃん(笑)」と言って反応を見てみると、「はは」と言うものの顔がひきつって全然笑えていない。

そう、シュンは注射や血で倒れるタイプの人間なのだ。
血なら全部ダメというわけではなく、細いものや鋭いものでスーッと切れる感じがダメらしく、どうやら今回のはかなりやばい切れ方だったみたいだ。

「倒れるから他のこと考えて」と言ったら、笑っているけれどやっぱり口元がなんか変だ。
あれ、これは本当にやばいやつかな。

絆創膏を巻くときに傷口を見たけれど、まぁまぁ深かった。
買いたてのVICTORINOXのアーミーナイフは、かなり切れ味がいい。

メイ「トイレ行く?」
シュ「トイレとかじゃない」

シュ「ちょっと、そっち座る……」
椅子からソファへ移動。

メイ「水飲む?」
シュ「うん」
メイ「はいよ」
シュ「蓋、開けて……」

蓋も開けられないほどになっている。
蓋を開けて渡すも、飲めない。

顔はもう真っ白だ。
手も若干震えている。

「ちょっと、寄っかかる……」
そう言って、シュンはソファに置いてあるバックパックに完全に身を委ねて目をつむった。

しばらくこうしていれば落ち着くかなと思ったので、わたしは安心してパンを食べていた。

すると、横にいたシュンが急にソファから消えた。
体は石のように固かったのか、イカのようにふにゃふにゃだったのかはわからないけれど、スルスルスル~と静かにソファから滑り落ちた。
最初はわたしを笑わせようとしているのかと思った。

床に落ちたシュンの顔を見ると、寄り目で上を向いて、硬直している。
怖い!宗教画にそういう絵あるじゃん!と思った。
悪魔に取り憑かれた人の絵。

名前を呼びながら叩くけれど動かない。

これはダメだと思い、周りを見渡して近くにいた店員さんを呼ぼうとするも、支えていないといけないので動けない。

そこにちょうど夫婦が通りかかり、気づいてくれた。

何かを言ってくれるのだけど、言葉が全くわからない。
奥さんの方が携帯を出して、救急車を呼ぶ?というような顔をしたので、ノーノーと言った。

旦那さんの方を見ると、「なにしてるん~?」くらいの落ち着いた顔をしていて、こんなときになんて顔してんだ!と思った。

叩きながら何度も名前を呼ぶ。
何度目かの声掛けにやっと反応し、「え?なに?」ときょろきょろして目を覚ましたシュンに、「え!覚えてないの!」と思わず言った。

奥さんが「アーユーオーケー?」とシュンに聞くので、なぜかわたしも「アーユーオーケー?」とシュンに聞く。
「お、おーけー……」

それを聞いてすぐに去っていく夫婦。
クールすぎないか。

落ちてから、たぶん1分くらいの出来事だったと思う。
すごく長く感じた。

ソファに座り直して机に突っ伏すシュン。
手は震え、顔も手も真っ白だ。
落ちたときに首を打ったらしく、痛いと言っている。

しばらくすると、今度は寒いと言って体ごとガタガタ震えだした。
持っている服やわたしのコートを被せて、大きな布の塊みたいになった。

周りから見れば確実にホームレスに見えたはずだけど、そんなことは気にしていられない。
そもそも人が多くなくて本当によかった。

少し落ち着いてきたので、パンをちょっとだけ食べる。
早くバスに乗ってすぐにでも寝たいと言うので、バスターミナルヘ向かい、すでに来ていたポルスキーバスに乗り込んだ。

大学4年のとき、2人で行った東南アジア旅行の夜行バスの中で、シュンが金縛りにあったときのことを思い出した。
あのときも悪魔に取り憑かれたような顔をしていて、名前を呼んで叩き起こした。
体は硬直していて、起きてからは寒い寒いと震えていた。

「さっきはほんとにすごかったよ、あのときを思い出した」とすでに笑い話にする。たぶん、すぐにでも笑い話にしたほうがいい。

シュンいわく、手を切った瞬間からちょっと気持ち悪くなり、クラクラしてきたらしい。
そしてソファーに座ったあと、ライブ会場にいるみたいな夢を見て、気づいたら「アーユーオーケー」。

一連のことを思い出して、意外に冷静だったな自分、と思う。
昔倒れて救急車で運ばれたことがあるのは聞いていたけれど、本当に倒れるんだって思った。ドラマみたいだったな。
もしかしたらこれがこの旅一番の思い出話になってしまうかもしれない。それは困るけれど。

バスは22時50分に時間通りに出発。
なぜか私たちが座ったところだけ足元がかなり広くてラッキーだった。

すぐにでも寝たかったけれど、さっきの出来事のせいか、目が冴えてあまり眠れなかった。

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