シュンです。
世界旅行記、2017年8月のアルメニア編です。
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アルメニア虐殺博物館
2017/8/29 アルメニア エレバン
朝から市場へ繰り出した。
朝食にピロシキ(揚げパン)を2種類買う。
マッシュポテト入りが100ドラム(約23円)、ひき肉入りは150ドラム(約34円)。油がヘビー。
市場を見てまわり、なす、パプリカ(唐辛子?)、にんにく、キャベツ、パスタ、ももを買って帰る。
昼食はさっき買ってきたものでパスタを作って食べた。パプリカだと思っていたものがけっこう辛かった。
午後はこうきと待ち合わせて、アルメニア虐殺博物館へ。
入場料は無料。建物も展示も立派だった。
アルメニア人虐殺(アルメニア・ジェノサイド)とは、20世紀初頭(主に第一次世界大戦中の1915年)にオスマン帝国支配下の西アルメニア(東アナトリア)で起きていたとされる、アルメニア人への組織的な大量虐殺、強姦、集団暴行、強制移住などを指す。
オスマン帝国の後継であるトルコは「組織的なアルメニア人抹消行為=ジェノサイド」を認めておらず、この時期(戦争)のアルメニア人犠牲者の数を約30万人、トルコ人犠牲者の数はそれ以上だと主張していて、国際的に非難を受けている。
ヨーロッパでは多くの国でアルメニア人虐殺を「ジェノサイド」だと認識しており、トルコを批判している。
これはトルコがEUに加盟できない理由の一つとも言われている。
一方アメリカでは、2007年にトルコを非難する決議案(アルメニア人虐殺を「ジェノサイド」であると解釈し、その責任がオスマン帝国にあるとする、また犠牲者は150万人とするもの)が下院委員会で採択されたが、トルコとの関係悪化を懸念したブッシュ大統領や連邦政府に否定され、現在も「ジェノサイド」認定はしていない。
展示には英語の説明もあり、かなり丁寧だった。
ただ難しい単語が多く、読むのに時間がかかる。大量虐殺、惨殺、殺戮だとかそういう単語ばかりが出てくる。
入場無料だということや展示の量や丁寧さ、設備のきれいさなどから、アルメニアのこの博物館(=虐殺問題)への気迫を感じたし、本当に痛ましい展示が多かった。
どうして隣国同士で憎しみ合うのだろうか。それは日本、韓国、北朝鮮、中国も同じだけれど。
当事者だけではなくアメリカやロシアをはじめとした第三者である大国が絡むと、余計に複雑になってしまう。
それでも少しずつ問題が解決に向かって、気持ちよく暮らせる人が増えることを願って止まない。
こんなことは誰しもが考えていると思うが、旅をしていると真剣に考える機会が多い。
こういう展示を見た後は、胸が痛むし、つらい気持ちになる。
▼博物館で流されていた映画「Ravished Armenia」
スーパーで買い物をして、マルシュルートカで宿に帰る。
アルメニア名物のザリガニを買おうと思っていたけど、スーパーには売っていなかった。
アラム(リダの孫)がいつもザリガニを売っているという店に連れて行ってくれたけど、そこも今日は売り切れ。
代わりにケバブのようなものを買って、宿に帰って、昨日お騒がせのりゅうたさんも一緒に夕飯。
途中でチェックインしてきた森田さんも加わり、買ってきたビール、ウォッカを飲み干した。
みんな旅が好きな人たちで、話もおもしろい。
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