シュンです。
世界旅行記、2017年10月のウクライナ編です。
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コーヒー豆とスーパー
2017/10/19 ウクライナ オデッサ
オデッサに来てから毎日快晴で嬉しい。天気はその国の印象が決まる重要なポイントだ。
朝食は昨日スーパーで買ったパン。けっこううまい。
キッチンは、子どもたちでいっぱいだった。
テーブルを見ると、パン、ソーセージ、サラダ、クッキー、レモン、砂糖などが出ている。
この前も見たけれど、ウクライナではやっぱりクッキーを食事として食べるの?
みんなお皿を流しに置いて去っていく。
洗えよ、と思っていたら、後片付けは全部先生がやっていた。
先生大変だな、給料高いのかな。
昼食は最近ハマっているトマトリゾット。
マッシュルーム、玉ねぎ、トマト、にんにく。ワインをすこし。
リゾットを作るのがうまくなってきた。
夕方、外に出かける。
まずはコーヒーマニファクチュアという店でコーヒー豆を買う。
値段は100g50フリブニャ(約200円)程度からと、異常にお買い得。
文字が読めないので店員さんに聞いたが、英語は通じなかった。
Google翻訳のカメラモードでひとつの札を見てみると、「カメルーン」と表示された。
ということは、産地を言えば良いのか。
勝手にブレンドのコーヒーを売っているのだと思っていた。もちろん全部は見てないから、ブレンドもあるのかもしれないけれど。
「エチオピア」と聞いてみたらあったので、それを100g買った。
夕飯は外食にしようかなと、昨日歩いてるときに見つけたヌードル屋らしき場所を探して入ってみた。
表には麺の写真と、「black sea」とかなんとか三種類くらいのメニューの名前が書いてあり、値段がけっこう安い。
店に入ってみたら、UDON, SOBA, PAD THAIなどを出すアジア麺屋だった。
んー、アジア料理は求めていないのでやめる。
結局、モールの中にある大型スーパーへ。
20:00以降だと惣菜やパンが半額になるみたいだった。現在、19:05。
スーパーの中を歩き回って、頑張って時間を潰した。
ようやく20:00になったので、惣菜とパンを選んだ。
量り売りなのでその場で機械から値札シールが出てくるのだが、はかりの時間が15分遅れていたせいか、値引きされていなかった。マジで?
近くにいた人に聞くと、レジで安くなるようだった。
セルフレジ。
言語を英語に変えてもウクライナ語が鳴り止まない。
語尾がほとんど「~スカ」だから壊れているのかと思った。マジで。
買ったビール飲みながら帰る。ここ数日の定番。
あの宿は飲酒禁止だからな…
宿に戻って惣菜を食べる。
ハンバーグみたいなものと、チキン、野菜炒め、にんじんのサラダ。
冷凍庫からウォッカを出そうとしたら、なくなっていた。
あー、あの女に捨てられたか。
飲まないでしまっておくだけでも捨てられるのか。まあ今すこし飲もうとしたけれど。
チキンにはトマトとチーズが挟まれていた。
ハンバーグっぽいのはレバー?パテみたい。
トマトとズッキーニの炒め物。これは見た目通り。
にんじんがおいしい。キャロットラペににんにくのすりおろしが入っているような感じ。今度作ってみたい。
やっぱりウクライナの料理の味付けは日本人好みな気がする。
日本の家庭で作る洋風料理みたいな。
夕飯を食べていると、初日から同じ部屋のウクライナ人が「これも食べて」と瓶を差し出してくれた。
トマトがメインで、細かく刻んだ玉ねぎ、にんじん、にんにくなどと一緒に煮込んだものだった。
彼の夕飯は、それとパンだけ。
一口もらって食べてみたら、すごくうまかった。
瓶には2016年と書かれている。彼のママが作ってくれたものらしい。
これはうまい。写真を撮っておけば良かった。
彼はミコライという名前で、元軍人で今は単身赴任でこの街の造船所で働いているらしい。
ゴツい体に短髪で、太い腕には何かのマーク(ウクライナのマーク?)のようなタトゥーが入っている。
ただ顔はすごく優しくて、いつも穏やかな表情をしている。
ミコライは全く英語が喋れないみたいだったが、Google翻訳で会話をすることができた。
喋った言葉を即座に正確に翻訳してくれる、こんな機能が無料で使えるのはすごいことだ。
技術の発達で、旅の難易度は間違いなく下がっている。
というか、難易度を語るまでもないほど簡単なことだと思う。
そういえば、と思って、一応「ウォッカを知りませんか」と聞いてみた。
ここに入れていたんだけど、とジェスチャーを交える。
すると、あの女に聞きに行ってくれてしまった(やべえ、バレる)。
結局、流しの下の棚に入っていた。やっぱりあの女がそこに移動したらしい。
良かった、捨てられてなくて。ありがとうミコライ。
彼はお酒も飲まないしタバコも吸わないらしい。
コーヒーを飲んでいるみたいだったけれど、「日本茶飲む?」と聞くと「飲む」と言うのでいれてあげた。
ウクライナの人は控えめでシャイな印象だったので、こういうときに「ほしい」と言うのがすこし意外だった。
パキスタンやイラン、トルコなどのイスラム圏では、こういうときにみんな(親しい人は除く)遠慮していた気がする。
たぶん、僕たちは彼らの国を訪れている旅人(=客人)だから、もてなしてあげようという気持ちが強かったのだと思う。
だけど昨日の学生たちもそうだし、ミコライも、遠慮する素振りは全くなくて、ほしいときはちゃんともらう。
イスラム教とキリスト教の文化の違いか、偶然か。
文化の違いにどっちが良いということはないけれど、僕にとってはこっちのほうが良い。
でもたぶん、イスラム圏が長ければあっちにも慣れるのだろうけれど。
タバコ少年バディム(13歳)が帰ってきた。
「シュン、タバコ吸う?」
「吸わない」「お前は吸うの?」
「吸わないよ…いやちょっと吸うかな」
こいつはタバコをおいしいと思って吸っているのか、それともカッコつけているだけなのか?
家庭に問題があるのか、そういうわけではないのか。
ふわっと一日を過ごすだけでも、いま自分たちは「ウクライナという国」に居るのだということを強く感じる。
些細なことの積み重ねから「自分たちなりのウクライナというものの概念」を掴みはじめている。
つまり、すごく良い時間を過ごしている。
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