メイです。
世界旅行記、2018年2-3月のポルトガル編です。
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長い待ち時間
2018/2/6~3/15 ポルトガル リスボン~ブラガ~ポルト
この期間は、私たちの旅の中でもなかなか厳しい時間だった。
日本から届くはずの荷物が届かず、本来3日ほどで出るはずだったリスボンに丸々1ヶ月、悶々とした気持ちで滞在することになったのだ。
郵便局員に聞くと、荷物はすでにリスボンに着いているらしい。
そして、普通は20営業日くらいで届くはずなので、これは遅すぎると言われた。
だからもうすぐかもしれない、と毎日宿を延泊し、満室だと宿を移動する。その繰り返し。
好みではない宿にも泊まらなきゃいけないせいで、嫌な思いもけっこうした。
荷物を捨てて旅を続行するという選択肢と常に向き合ったが、中古カメラ(その他にも家族が入れてくれたものもいくつか)なので、諦めるとその後の旅にも影響が出るし、せっかく払ったカメラ代や輸送費、そしてなにより滞在を延ばせば延ばすほど、それに費やした日数や費用が、諦めるという選択をすることをどんどん難しくしていった。
ポルトに家を借りていたときから、ポルトガルを出るまで、3ヶ月近くかかっている。
それでも、毎日できるだけ有意義な時間を過ごしたつもりだ。
天気の良い日は毎日街を歩いたし、記事はたくさん書いたし、確定申告もここで済ませた。
友達と飲みにも行ったし、ナタの食べ比べもした。
リスボンに居続けるのはやめて、ブラガというポルトの近くの街に旅行にも行った。そもそも旅行中だけど。
ポルトにも戻って、観光地がたくさんあるエリアではなく、ドゥエロ川の対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアにも泊まってみたくて7泊した。
そして、とうとう私たちは荷持を受け取れないまま、モロッコのマラケシュに移動することに決めた。
未だにこの選択が正しかったのかはわからないけれど、こんなに無駄な時間を過ごせることもなかなかないことだろうから、まぁよしとしよう。
この記事では、2018/2/6~3/15までを、日で分けずに都市別(リスボン編・ブラガ編・ポルト編)で分けてまとめた。
リスボン編(2018/2/6~2/28)
ナタ食べ比べ
リスボン滞在は食の旅だった。
リスボンには、ポルトガル名物のナタが本当にそこら中で売っていた。
1つ1ユーロ~で売っていて、手軽でおいしい。
本当に国民食、というか国民スイーツだと思う。
ナタに相当するスイーツが日本にあるだろうか。
外を出歩くたびに買っていたので、最終的には18店舗のナタを食べることができた。
宿に持ち帰って皿に並べ、コーヒー・紅茶とともに品評会。
これはタルトがどうとか、これは卵の味が、とかメモを取りながら食べ比べるのがとても楽しかった。
ナタの食べ比べについては別でまとめてあるので、ここには詳しく書かないが、私たちの結論を端的にいうと「ナタはナタ専門店で買え」。
▼4つのお店のナタ。見た目はほぼ一緒だが、味はすべて異なる
一番おいしいビファナ
リスボンに留学していたシュンのいとこに教えてもらった、ビファナのおいしいお店に行った。
立ち食いのおじさんたちで混み合う、活気ある小さなお店だった。
もうそれを見ただけで、おいしいんだろうなということがわかる。
ビファナ(2ユーロ)とビールを注文。
おいしい!クミンが効いている。
それとチリパウダーかな?いや、パプリカパウダーかも。
濃い目の味付けで、肉がやわらかくて脂がジューシー。
隣のおじさんは、置いてあるピリピリとマスタードをかけて、自分好みの味にして食べていた。
あ~うまい。有名店コンガよりもうまい。
これは間違いなく私たちが食べた中でナンバーワンのビファナだった。
https://unusual-web.com/?p=19235
バイロ・アルト地区
ジジババばかりのポルトガルだが、若者たちで賑わう場所もある。
バイロ・アルト地区の夜。
トルコのサフランボルで会った大生くんと22時に集合して、一緒に飲みに行った。
バイロ・アルトには、「ファド」というポルトガルの民族歌謡が聴けるバーがたくさんあるらしいが、私たちはとりあえず若者が集まるバーに行って、とりあえずビール。
店の外で飲んでいると、「マリファナを持っていないか?」と若い男2人組に聞かれ、持ってないというと「ファック!」と吐き捨てられた。
隣にいた人には「君たちは日本人?」と確認を取られたあと、「オラニゲンキヲワケテクレ!」というドラゴンボールの一説を披露された。
基本的に落ち着いた雰囲気のポルトガルで、クレイジーな新しい一面を見た夜だった。
街並みとアズレージョ
美しい街並みと、わたしの大好きなアズレージョ(ポルトガルの歴史的なタイル装飾)をご堪能あれ。
▼公園で賭けをする老人たち。中国でも全く同じ光景を見た
ブラガ編(2018/3/2~3/6)
どうせこんなに長く滞在するなら他の都市にも行ってみたいね、ということでポルトガル第三の街、ブラガにも行ってみることにした。
ポルトよりもさらに人が少なく、寂しい雰囲気。
宿に着いた日は大雨で、ウィンドブレーカーを越えてセーター越えてロンT越えてヒートテックまで濡れた。
靴の中は水たまりで、半地下の日の当たらない宿で、乾くまで3日かかった。
雨で近くの八百屋にしか行けず、そこでじゃがいもを5kg買ってきて、じゃがいもリゾットをメインにふかし芋を食べるなどという生活をした思い出の場所だ。
もう、”観光地を事前に調べて順番にめぐる”という旅はしていないのだが、この街では行ってみたいところがあって事前に調べていた。
シュンが4年前の一人旅で行ったことのある、ブラガ郊外の聖地ボンジェズス教会だ。
面白い外観。
これは教会に続く階段になっている。
階段の踊り場に、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚を表すという石板があり、それがすごくシュールで気に入った。
歩いていると所々に現れるお堂には、キリストの受難のようすが彫られた像が収められている。
こうして1つずつ聖書の場面を追っていき、最後教会にたどり着くと十字架にはりつけられる場面がドラマチックに現れる、という流れ。たぶん。
階段を登りきったところから見た景色が神々しかった。
ポルト編(2018/2/28~3/2、3/6~3/15)
ポルトでは、とにかく前回の長期滞在で行ったことのない方面を歩くことを意識した。
たまたま見つけたクリスタル宮殿公園で、放し飼いのくじゃくに出会って大興奮。
くじゃくなんて動物園で見たことあるし、別になんとも思わないだろうと思っていたから興奮した自分に少し驚いた。
檻がないだけでけっこう感じ方が違う。
アフリカに行くバックパッカーの多くがサファリツアーで野生動物を見に行っていて、それって本当におもしろいのかなと思っていたけれど、こういうことか。
裏はちょっとまぬけだな、なんて思ったり。
ユーラシア大陸の端っこから大西洋を見たくて、6kmほど歩いてビーチに行った。
2016年10月、香港からこの旅を始めて、ここまで来れたんだなぁ……
3月はシュンの誕生日。
とにかくたくさんあるじゃがいもで作ったポテトケーキでお祝い。
それと、お菓子屋さんでシュンが選んだケーキ。
airbnbのホストがバーに連れて行ってくれて、誕生日を祝ってくれた。
言葉はほぼ通じないが、宿のホスピタリティ含め、本当に優しい人たちだった。
次回、ついにポルトガルを出ます。
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